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Q-1住宅 / 有限会社 カトウ工務店

地元に根差して40年。高断熱住宅Q-1.0住宅(キューワン住宅)の設計、施工。 翌朝も暖かな家づくりをしています。

墨付けと刻み。

 私の好きな作業に、墨付けと刻みがあります。

 墨付けというのは、仕入れた状態の木材(角材や丸太材)を、建物の部材とする為に、材の長さ、接続部分の形、位置、穴等の印をつける作業の事を言います。

 刻みというのは、墨付けが終わった木材を、墨の通りに加工し部材にしていく作業の事を言います。


 近年では、メーカーや、建売を中心に、すっかりプレカットが主流となり、職人が墨付けと刻みを行うケースは少なくなりました。
しかしながら、縁があって自分が手がける事となった建物に関しては自社で墨付けと刻みを行いたいと常々思っています。
そして、コスト的な制約が厳しい場合を除いては、お客様に説明させていただきご納得いただければ、自社で墨付けと刻みを行います。


 さて、その墨付けですが、いきなり木材に印をつけるなんて事はせず、その前段階で各部材の配置を決める構造伏せ図や、高さ方向の寸法を決める矩計(かなばかり)図等を作ります。
 これらは、木材の太さや種類、使う場所を決めていく作業です。
一般的な長さの規格は3mと4mで、この木材の長さに気をつけながら、ただし、構造的な観点から場合によっては5mや6mも配置していきます。
接続方法も大まかに決めておきます。
高さ方向の梁同士や、天井、床などの納まりも決めます。


 一通りの図面が出来たら、いよいよ墨付けをしていきます。
弊社の順番としては、土台、母屋、小屋梁、2階床梁、柱と進みます。

 建物に関わる1本1本の木材を、コロコロと廻しながら4面全てに印を付けていきますから、どんどん愛着が湧いていきます。
お客様の事を思い出し、大切に住んでもらえるよう丈夫な家になりますようにと作業を進めていきます。

 墨付けをしている時期は、ずっとその事ばかりを考えています。
接続部分の形状もどうするのが最適か?なんて事を考えだすと止まりません。
また、登り梁のような斜めに取り付く部材の墨付けも寸法がとてもシビアになるので、気を抜けずに楽しいです。
最近では様々な都合から、断面の形が四角形の『角材』が主流ですが、丸太を使うとなるとついつい力が入り、手間をかけ過ぎてしまったりしますw

 刻みも慎重に作業を進めていきます。
接続部分は、その加工の仕方によって長さの誤差が大きくなってしまいますから、気を使います。
また、その大きさもぴったりと納まる様に丁寧に加工していきます。

 そうやって、時間はかかりますが、愛情をかけ作業をしています。

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プロフィール

埼玉県鴻巣市で創業40年。 地域に根差し、お客様にとって最適な工事を提供出来るよう心掛けています。

HN:
加藤茂貴
性別:
男性
趣味:
コンガ、ジャンベ等パーカッション演奏
自己紹介:
会社名称:
 有限会社 カトウ工務店
 (1級建築士事務所併設)
所在:
 埼玉県鴻巣市松原1-20-10
tel/fax:
 048-541-1014 / 541-1017

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