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Q-1住宅 / 有限会社 カトウ工務店

地元に根差して40年。高断熱住宅Q-1.0住宅(キューワン住宅)の設計、施工。 翌朝も暖かな家づくりをしています。

補助金。

住宅省エネ2023キャンペーンの3つの補助金制度。
予算の消化状況が住宅省エネ2023キャンペーンサイトから確認できます。

5月2日現在で、こどもエコすまい支援事業が30%。
先進的窓リノベ事業が15%。
給湯省エネ事業が4%。

 こどもエコすまい支援事業の消化ペースが速いですね。
先進的窓リノベ事業もそこそこのペースです。

 先進的窓リノベ事業を利用して、内窓を設置して補助金を受けようとしている現場がありますが、内窓の納期が3カ月と時間がかかります。

 補助金の請求は工事完了後に、完成写真を添えて行うために終わらないとなりませんが、肝心の窓が届かないので困った状況です。
みんながみんな同じように頭を悩ませていると思います。

 先進的窓リノベ事業の場合、予約が出来ます。
予約は出来るのですが、その期間は3カ月と限られていまして発注と同時に予約を行うと、もしかしたら期限切れになっているかもしれないのです。

当然、予約の時点で契約を締結している必要もあり、さらに工事着手も必要要件なので、内窓交換単体工事では予約を取れないと考えられます。
内窓交換のほかに工事があって、それも含めた工事金額で契約をしてそのほかの工事に着手した時に予約する事が出来るという事になるかと思います。




 鴻巣市でもリフォーム助成金という制度がありまして、あっという間に予算を終了してしまうという人気の制度ですが、今回は年度初めなので申請することになりました。

 こちらは、市内の業者が行うという条件が付いています。
助成額は、税別の工事代金の5%かつ10万円です。
原則、1軒に1度限り(所有者が変わる再び申請できます)なので、200万円以上の工事で満額をもらいたいところですが、そこはお客様の判断におまかせしています。


 この市の助成金と、先進的窓リノベ事業の補助金は同時に受ける事が出来るかというと、できるのです。

お金の出所が市と国と違うので、同時に申し込むことが出来るのです。
鴻巣市の助成制度の原資が国のお金ではないので、可能なことなのです。
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輻射。

夏が近づくと聞こえてくるのが、『遮熱』。
 絶対零度の宇宙空間で、太陽の放出する熱(輻射熱)は、遠赤外線にのって金属以外の物質に当たると物質を温めます。
 輻射熱は、空気を温めることは苦手で、地球に到達すると地面を温め、地面に接する空気を温めることで気温が上がるのです。
 太陽の光に当たると、当たった部分が暖かく感じるのは、輻射熱を受け取っているからなのです。

 この輻射熱は金属を温めにくいので、金属箔で反射する事が出来、人工衛星の外側に金色だったり、銀色の金属箔でおおわれて、本体の発熱を抑えています。
 遮熱シートを販売するメーカーのサイトの情報では、純度の高いアルミ箔の反射率は97%で、輻射熱によって発熱する事はほとんどありませんから、人工衛星本体を熱から守ることが出来るのです。


 遮熱は、この輻射熱を遮る事で建物表面の温度上昇を防ぎ、室内環境を改善しようとする技術です。


 ただし、住宅の壁の中や屋根の中に組みこまれた遮熱シートが反射する輻射熱は、太陽からの輻射熱ではなくて、太陽の輻射熱で温められた屋根材が放出する輻射熱を反射しています。

 メーカーの施工方法に従って空気層を設定しますが、通気が十分に取れなければ空気層内部も高温になり、遮熱シートも温まり、遮熱シートの裏の野地板が温まり、野地板が輻射熱を屋内へ放出していくのです。

 また、シートに接する木材(垂木、胴縁)から伝導による熱の移動もあって、遮熱シートが温められることもありますので、宇宙空間では絶大な効果を発揮する遮熱ですが、地上ではそれほど劇的な効果は上げられないと言わざるを得ません。

 そんな訳で、屋根や壁の内部に入れたら効果は少ないし、金属箔は透湿性もないし、温度変化も激しく結露も心配です。

 それであれば、遮熱シートよりも遮熱塗料の方が効果があるのかもしれませんが、遮熱材の密度によって遮熱効果は左右されますから、塗料だと単体の性能は遮熱シートよりも遥かに小さいでしょう。
 そうなると、屋根材の温度はやはり上がってしまい、屋内側へ輻射と伝導で熱を放出してしまうのです。

 と、そんなことを考えつつ、遮熱シートのメーカーサイトで見つけた、工場向け(折半屋根)の工法が革新的で、効果を期待できると直感しました。

 それは、アルミ箔を屋根材の表面に貼り付けるというものです。
ピカピカのアルミ箔を張った鏡のような屋根に仕上がるみたいですが、これならかなりの効果が期待できます。

なんと言っても直接、太陽からの輻射熱を跳ね返せるから、効果がないわけないのです。

施工費も遮熱塗料と大差ないようですし、期待耐用年数も10年程度ですから遮熱塗料の塗り替えサイクルと同等でしょうか。

張替時には、既存シートの剥がし工程が増えますから新設よりも割高にはなるでしょうが、設置期間中の省エネ効果が大きければ、遮熱塗料よりも全体的には安く済むかもしれません。

アルミ箔も純度が高いそうなので、リサイクルへ回せば剥がし工程の補填も期待できます。


 その一方で、冬季は太陽の輻射熱を利用できないので暖房費が増えそうです。

しかし、夏場の方が、熱中症などのリスクが大きいですからそこは我慢ですかね。





 輻射熱は、高い方から低い方へ移動します。


 人体も輻射熱を放出しています。


 輻射熱は高い方から低い方へ移動しますから、例えば寒い部屋にいると、だんだんと寒くなって体の芯まで冷えていきます。

 これは、室内の床・壁・天井に向かって人体から輻射熱が移動している、熱を奪われている為に起こる現象で『冷輻射』といいます。
ちなみに、裸足で床の上に立ち足の裏が冷たくなるのは、伝導による熱の移動ですので冷輻射とは違います。 

冷暖房の方式に輻射を利用するタイプのものが存在しています。

システム的には、温水式床暖房とおなじです。


 熱源で熱を作り、循環水で熱を運び、パネルで放熱・吸熱する。

床暖房の場合は、熱源に給湯器を使う事が多いですが、冷暖房の場合は、ヒートポンプを使用しています。

エアコンの室外機と同じようなものですから、エネルギー効率は高いのでしょう。


 屋内のパネルは、床ではなくて壁に設置します。
ビルなどでは天井に設置する事もあるようです。

 冷暖房に風が発生しないので、快適そうです

 性能はパネルの温度に左右されます。

より高温であれば、より温められますし、より低温であれば、より冷やすことが出来ます。
実際には、そこまで極端な温度設定は出来ませんけど。



 輻射式の冷暖房、それだけを考えれば、パネルが見える範囲にしか熱を感じないはずです。
そうすると、それこそすべての壁にパネルを設置しなければならないのか?というと、それは間違いです。

 輻射熱は人体だけでなく、天井も壁も床も温めますから、それぞれが温まってそれ自体から輻射熱、冷やされて冷輻射が起こる事で、無風の冷暖房が実現するのです。


良いかもしれません。
風がないのは快適かもしれません。



 輻射式の冷暖房でも、重要なのは建物自体の断熱性能です。



 オイルヒーターが流行ったことがありました。
今でも、小さなお子さんがいる家庭では根強い人気があるのかもしれません。

あれも輻射熱暖房器具ですが、マンションなどでは暖かさを感じますが、木造住宅では断熱性能があまりにも貧相だったために、ちっとも暖まらずに、電気代ばかりがかさんで使わなくなってしまったという家庭が続出しました。


 本体の表面は触っても火傷しない位の温度にしかなりませんから、輻射熱量も多くないのです。

部屋の室温を上げるには、壁床天井を輻射熱で温める必要があるので、裏側から熱がどんどん逃げてしまう建物では効果はないのです。
それでも暖かく感じるのは、本体からの輻射熱を感じているだけで、室温ではないのでしょう。


 オイルヒーターも、Q1.0住宅のような高性能な住宅でなら十分に暖房器具として使えるでしょう。
しかし、省エネかというと、それは別の話で、電気ストーブと同じいわゆる電気エネルギーの『生炊き』と呼ばれる暖房方式なので省エネではないと言えるのでしょう。



 熱源にヒートポンプを使う輻射熱冷暖房設備には興味があります。
実際に、北の方では部分的にですが、輻射熱パネルの採用はありますし。
配管コストや、メンテナンス、配管を含む設備の更新のし易さ等、懸念される点はありますけど。

設計。

新築工事のプランニングに勤しんでいます。

 平屋。

 2階建て。

 来ないときには来ないですが、来るときにはまとまってやってくるものですね。


 お客様のご要望を聞いて、色々勘案しながらプランを考えていきます。
今、新築を手に入れようとする方の多くは、寒い住まいのお住いの方なので、打ち合わせをさせていただくと、どうしても寒い家基準のプランニングになるのですよね。
現在の住まい方をベースに考える為に、一般的には使いづらいのではないかとか思いつつ、なんとか方向を修正しています。

 また、夢も膨らみますから目いっぱいに詰め込んだ内容になっていますが、敷地の都合も、法的な制限も、ご予算の都合もありますので、多少残酷ながらも膨らみをすぼめさせていただきながら、様々なアプローチで提案しています。


 私がおかしいなと思う住まい方(習慣)の例を、我が家の場合で言いますと、歯磨きです。

みなさんは歯磨きをどこでしていますか?

 私は、トイレの前にある洗面台で行います。
廊下の片隅にあるので、冬は寒くて水しか出ませんが、そこで磨きます。

 一方で妻や子達は、台所で磨きます。
これが、あまり私は好きではないのですが、おそらく子達が家を出て一人暮らしを始めたりすると、台所で当たり前のように歯を磨くのだろうなと思います。
一人暮らしでワンルームで、トイレ・洗面・浴室が一つにまとまったユニットバスだと気が滅入るから台所でという事もあるでしょう。
芸人が若手のころ、バストイレ無しの安アパートで、流しのシンクに水を張って水浴びをしたとかそういう状況では、歯磨きは台所で致し方無いですが、我が家の場合は洗面台はあるのですが、台所です。

 このまま成長して、家庭を築いても台所で歯磨き。
新しい家を建てる時に歯磨きは台所だから、洗面台は要らないとか言わないかなとか。
そんなことを思います。

 洗面所(脱衣所)には、家族の人数分のバスタオルを掛けられるようにしたいとか、下着は洗面所に置いて置くとか、洗濯機は洗面所には置かずに別のところにとか。

 と、考えてみると水廻りで生活習慣の違いを感じる場合が多いです。

 台所はそんなに突飛なことは少ないのです。
テレビや住宅雑誌の影響もありますし、言われても想定内であることがよくあります。
使う家電製品の種類に気を付ける位でしょうか。
ちょっと前だと低温調理器がはやりましたし、最近は電気圧力鍋が、様々な料理がつくれると話題になっているようですし。
巣ごもり需要で冷凍庫が売れていたりと、多くの家電がキッチンとその周辺に必要になっています。

 この頃は、キッチンと洗面所を広めに取ることが多くなりました。

 洗面所は1坪っていうのが、長らく定番で、建売住宅等では当たり前のようになっていますが、1坪の中で脱衣したり、洗濯したり、身だしなみを整えたりというのは実際のところ窮屈だったりします。
1坪の中には大抵の場合、洗面化粧台と洗濯機が入っていますから、着替えやタオルを入れておく家具を置くスペースも少ないですし、洗剤や漂白剤、整髪料、ドライヤー等、キッチン同様に多くの物が納まっている部屋なので、せめて1.5坪は欲しいところです。
場合によっては、家事室の機能を付加して洗濯物を畳む為の台を置いたり、ちょっとした裁縫を行ったりアイロンをかけたり出来ると、他の部屋が散らからなくて済むかもしれません。

 今の季節に思う事は、物干し場の設定ですね。
花粉症の方にとってみれば、外に洗濯物は干したくないという方もいらっしゃいますし、梅雨の時期の外に干せない場合の、部屋干しスペースの確保。

 リビングに干すのが、比較的よく乾くのですが、来客の時などでは困ります。
そこで、ベランダやデッキに繋がる廊下を広くとって天井に収納できる物干竿を取り付けてそこに干すという事を計画したりします。
外に続いているので、採光も取れますし。

 そんなことを考えていると、どんどんと大きくなってしまうのですけどね。
削るのは、リビングとか、個室にしたりします。
造作家具や収納の工夫ですっきりと生活できれば、広さを抑えても十分だったりします。
他の部屋とのつながりなどの工夫で広く見せたりと。

 そんなことをやっています。

強風と2時間の停電。

先日、鴻巣市の松原1丁目を中心に約640件で、19:00頃から21:15までの間、停電が発生しました。

 1月末の寒い時期、追い打ちをかけるように外は冷風が吹き荒れてました。
ふと、3・11の時の記憶が頭をかすめます。
あの時は、ろくな照明もなく、暖房も止まりとても寒い思いをしました。

 しかし、今回は違います。

 昨年、ポータブル電源を購入しました。
1.6kWhのもので、電源投入時に家電製品は多くの電力を消費しますがそれに対応した製品で、電子レンジを初め殆どの家電を動かすことが出来るものです。

 災害時の非常用電源になれば良いなと思ったのと、キャンプはやりませんが、そういったお出かけの際に役立てたり、もちろん仕事で電源の用意できない場合にも対応できるようにしたいという事で。

 今回はとても狭い地域での停電でしたし、東京電力のサイトで復旧予定時間も提示されていましたので、予行練習程度のノリで対応できました。

 最優先は暖房です。
我が家では石油ファンヒーターがメインの暖房器具ですが、灯油を使いますが電気がなければ動きません。
なんか、3・11の原発みたいです。
電気を発電する(灯油を燃やして暖をとりたい)のに、外部電源がないと動かせない。
とりあえず、2台動かします。

 次は照明です。
2階に私は済んでいますが、そちらは小型のLEDランタンなどで薄暗いながらも、とりあえずは困らない程度の明るさでよいのですが、1階は年寄りがおり、薄暗い中では心配なのでLEDの投光器(50w)を設置しました。
光源が非常にまぶしいので、天井に向けて間接照明にして。

 ポータブル電源のモニターを見ると、この状態での供給可能時間は14時間でした。
最悪、朝まで暖は取れるという事です。

 因みに、TVもつけたのですが、ブースターに電源が供給されずに観ることは出来ませんでした。
石油ファンヒーターは、安定時の消費電力は少ないのですが、始動時はやや多めの電力を消費するようです。

 電気は便利だと、改めて実感しました。
ポータブル電源があって良かったと思います。

 ポータブル電源も値段が下がってきていますので、非常時用にレジャー用に1台あっても良いでしょう。

久しぶりの講習会。

所属しています新住恊関東支部の講習会(研修会)に久しぶりに参加しました。
オンラインの講習会。

 今回は栃木で活躍されている神長さんが実践している換気システムの説明と、新住恊顧問の鎌田先生のツッコミという内容でした。

 神長さんは高断熱高気密住宅の24時間冷房における湿度に注目し、換気と空調を組み合わせた方式を実践。
積極的に室内の空気を動かすことで、空気中の水蒸気量をコントロールして、気温が高くても涼しく感じる住宅を提供しています。
独立して3~4年くらいだと思いますが、建築雑誌の連載等もこなす方です。

 先日、その方式を採用した新築物件の業者向け見学会があったのですが、どうしても参加することが出来ず悶々としていたので、今回の講習会はぜひ聞きたいと言いうことで、現場作業を午前中で切り上げ参加しました。
オンライン様様です。

 13:30~17:30の長丁場となりましたが、大変興味深く、聞くことが出来ました。
鎌田先生にツッコまれ続け、神長さんは大変そうでしたが。
神長さんの空調換気方式も、鎌田先生のツッコミと後半の現在検討中の空調換気方式も大変興味深いものでした。

 やっぱり新住恊の講習会って面白いです。

 次の新築では取り入れていこうと思います。

プロフィール

埼玉県鴻巣市で創業40年。 地域に根差し、お客様にとって最適な工事を提供出来るよう心掛けています。

HN:
加藤茂貴
性別:
男性
趣味:
コンガ、ジャンベ等パーカッション演奏
自己紹介:
会社名称:
 有限会社 カトウ工務店
 (1級建築士事務所併設)
所在:
 埼玉県鴻巣市松原1-20-10
tel/fax:
 048-541-1014 / 541-1017

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