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Q-1住宅 / 有限会社 カトウ工務店

地元に根差して40年。高断熱住宅Q-1.0住宅(キューワン住宅)の設計、施工。 翌朝も暖かな家づくりをしています。

あのマスク。

使い捨てのマスクが、徐々に入手し易くなってきました。
転売禁止法が施工されるまでは、¥120/枚という価格でしたが、4月末ネット上の予約販売(外国製)で¥60/枚(50枚入)となっていました。
そうして現在では、即納、外国製¥30/枚(50枚入)にまで下がっています。

 大量に在庫していた業者が、放出を始めているのだろうと思います。
4月末に、自宅のポストに予約販売で¥100/枚(50枚入)というチラシが入っていて、危うく母が購入に踏み切りそうでしたので、ネットで手配してあげました。

 先週は、会社のFAX宛に50枚入の箱、¥1,500-(税込)で入ってきました。
また、他では¥1,400-(税込)というのもあります。
共に法人向けで、転売も禁止されていますので一般の方が手に入れるのは難しいでしょうが、後者の方は来月上旬まで受け付けているようです。
在庫次第でしょうけど。

 アベノマスクの到着はいつになるか分かりませんが、既に必要性は失われてしまいました。
あの政策を打ち上げた時点では、マスクを入手する手段のない人たちはいたはずで、アベノマスクが早急に配布されれば、確かに役に立った筈ですが、これだけ遅れてしまい使い捨てマスクも入手し易くなってきてしまっては、使われることはないのかなと思います。

 アベノマスク、政策としてよろしくないと批判する人も多いですが、私は初めから肯定していました。
使い捨てマスクの入手が困難な状況で、洗って使えるマスクは役に立ちます。

当時は使い捨てのマスクの不足はとても深刻で、必要とされる医療現場で不足している状態でした。
一般に流通させるよりもそういった本当に必要な場所へ供給するようにという思惑は当然あったはずで、その為には、一般国民には使い捨てないマスクを使う事を推進する為の施策だったと評価しています。
現在、布製のマスクも様々なデザインを楽しんでいる人たちも多くなりました。
そのきっかけの一つになったのでは?と思いますが、実際の所、無ければ代用品を考えるのは当然で、放っておいても現在の使い捨てないマスクが、遅かれ早かれ普及するという流れにはなったでしょう。

 迅速に配布できれば良かったのですが、妊婦さんなどへ先行して届けたマスクに汚れや虫等の混入などの不具合が発生して、検品を決断、配布を中断したのは痛かったですね。

当時の不良品率は実に2割だったそうです。

流石にそれだけの不良品率であれば全品回収、検品と言う判断は正解に見えますが、非常時ですし、使われない割合(個人的には3~4割程度ではないかと思っています)も考えれば、『使用前の検品にご協力ください』という文章を添付して配布してしまい、不具合には個別対応とするのも良かったのではと思います。

 少々乱暴な方法ですし、批判を浴びるでしょうが、発表当時から批判の多い政策ですからとりあえずは、迅速に事を終わらせるという方が良かったと思っています。

私の手元にも今後届くでしょうが、使わないと思いますw
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住宅のマスク。

現在新築されている住宅は、24時間換気の設置が義務付けされていますから、必ず給気口と排気口があります。
住宅にマスクをする場合には、外気を取り入れる給気口に付けます。
マスクの役割を十分に発揮させるにはどうしたらよいのでしょうか。

 新型コロナウイルスの世界的の発生で国内でも、マスクが不足しています。

 いままでは世界の国々から、マスクをするのは日本位と言われていたような気がしますが、今回の件でルイ・ヴィトンや、ニューバランスなどがマスクの生産を始める程に、世界中でマスクの果たす役割が増しているようです。

 この時期、日本では特にマスクの着用率が上がります。
花粉症対策によるものですが、その目的は呼吸器の出入口である口と鼻にマスクを装着して、花粉を取り込む事を防ぐ為です。

 薄い使い捨てのマスクには、高性能なフィルターが搭載されていて、花粉やPM2.5等の微粒子をキャッチしてくれるものもあります。


 住宅には、24時間換気が義務付けされていますと初めに言いました。
多くの方は外出時はマスクをして、帰宅するとマスクを外すという生活をしていると思いますが、住宅は給気口から外気を取り込んでいます。
外気と一緒に花粉も入ってきます。
何もしなければ、家の中でもマスクが欲しくなるかもしれません。

 多くの給気口には、フィルターを取り付ける事が出来るようになっていますので、給気口にフィルターを取り付ければ花粉の侵入を防げます。
しかし、使い捨てマスクがそうであるように、定期的にこのフィルターを交換してあげなければ、目が詰り給気量が減ってしまいます。
このフィルターの交換が簡単に行えるところに給気口があれば良いのですが、天井近くとか脚立が必要なところにあると大変ですね。
 また、大抵の場合、給気口は各部屋にありますので、量的にも手間がかかります。

 マスク代わりのフィルターを、簡単に手間なく交換する方法は無いでしょうか。


 そこで考えました。
給気口を一つにまとめて、そこにフィルターを付けてしまえば、交換手間は激減し、管理も楽になります。
また、設置高さも交換し易い高さにしてしまえば、交換も楽々。
椅子や脚立に乗らなくても、安定した床の上で交換が出来ます。

 これであれば、歳を重ねて脚立に上るのが不安になっても大丈夫です。
交換するのが億劫で、交換していないなんて言い訳も通用しなくなります。

 いかがでしょうか。

造作浴室の。

先日から、浴室のリフォーム工事を行っています。
もともとは、床と床から天井までの壁をタイル貼で仕上げ、天井は塩ビのバスリブでした。

 2畳(1坪)の脱衣室に入ると、正面は窓。
窓の下の左側に洗面台、右に洗濯機、左側は壁で右側の手前に浴室への入り口のドアがあります。
2畳(1坪)浴室に入ると、正面と右側が壁で、左側の奥にステンレスの浴槽があり、左側の壁に窓があります。
正面の壁の向こう側が勝手口の土間で、右側の壁の向こう側が廊下です。

 浴室内は、多少のヒビはあるものの気になるような感じは無いのですが、浴室に隣接する廊下と脱衣室ではシロアリが発生している痕跡が見られました。
脱衣室の床にはシロアリの被害が見られました。
脱衣室と浴室に隣接する廊下では、床全体が沈むような状況で、根太(【ねだ】床板を受ける角材で断面が36x42~45x45位。床板に直交方向に取付ます。)の被害、また根太掛(【ねだがけ】根太を受ける部材で、特に部屋の外周の柱や間柱、土台に取り付ける。断面が30x105位。床板と同じ方向に取付ます。)までの被害を疑いました。

 調査の段階で、腰の高さまではコンクリートブロックあるいはRC造の高基礎になっている事は分かりました。
それなのに、コンクリートブロックの反対側にシロアリの被害が発生しているというのは、一体どういうことなのだろうかと。

 通常、浴室廻りの高基礎は出入口を除き連続させる為、シロアリの被害を受けるとしたら出入口の周りに集中するのですが、それ以外の部分で被害が出るという事は何かしらの問題があるはずです。

 廊下には勝手口があり、屋内に玄関の様に土間があります。
土間は浴室に隣接しています。
勝手口の上り框廻り?

 そんな事を考えながら浴室の解体を進めていくと、浴室正面と右側の壁の角の部分の高基礎が切れていて柱が、基礎まで下がっていました。


これだ。

廊下の被害は、これのせいだ。

どういった意図でこの柱を基礎まで伸ばしたのかは分かりませんが、恐らく廊下側では出隅の柱になり、壁下地になる胴縁を受ける為に、そうしたのだろうと考えられます。
しかし、腰上のタイル部分は防水紙を施工する事で壁の内部への湿気の侵入を防ぐことは出来ますが、コンクリートブロックには特に何もしませんから、タイル目地周辺から水は染み込みますので、こういった部分に木材を置くのは腐ってしまっても仕方がないと思います。

 また、コンクリートブロックの間に目地を取っていない部分がありました。
これもまた駄目な施工です。
通常は1cmの目地を設けモルタルを詰めますが、目地を取らない事で浴室内の湿気が反対側へそのまま抜けてしまう危険性があります。
そして、この現場ではその通りとなりました。

 基礎のすぐ上の段コンクリートブロックは、浴室内では床タイルの下になり、廊下側では根太掛の高さとなっていますので、湿気により根太掛けは腐り、シロアリが浴室側から直接根太掛けにアクセスしていました。

 作り直す際には、ユニットバスにしたのでその心配は少ないのですが、念のため根太掛ではなく大引(【おおびき】根太を受ける材料。断面は90x90が多い。)にしてコンクリートブロックより3cm程度離して施工しました。
ホウ酸塩による防蟻処理も行いました。

 また、脱衣室の床については浴室出入口の両側の柱が、高基礎の上で止まらず、基礎の上まで下がっていましたのでここから侵入したようです。
それでもここの柱についてはステンレスで保護されていたので、柱の被害は大したものではありませんでしたが、それは樹種の問題だったようで柱を伝い脱衣室の根太の被害は甚大でした。

 脱衣室も高基礎が採用されていたので、コンクリートブロックに根太掛は取り付けずに大引として施工しました。
大引の端部と、際根太(【きわねだ】根太の中でも部屋の端っこに施工するものを特にこう呼ぶ)もコンクリートブロックから離しておきました。


 高基礎にするようになって(といっても私が大工を始める以前に高基礎になっていましたが)、造作浴室の土台や柱の腐朽被害は少なくなりました。
しかしながら、土に接したり、近づけて木材を配置するような安易な施工によって、シロアリの被害というのは少なくありません。
少しの工夫で被害を小さく出来ると思うのですが、当時はそんな事は考えなかったのでしょう。


 現在はすっかりユニットバスの採用が当たり前になっていますが、お陰でシロアリ被害や躯体の腐朽被害は激減しています。
昔ながらのタイルの造作浴室が良いとお客様もいらっしゃいます。
タイルの良さは経年変化の少ないことが上げられますが、室内の寒さや、一方でメンテナンスの難しさがあります。
ユニットバスの良さは、デザイン性と最新の快適機能と躯体への影響の少なさですが、一方で経年変化による艶が退けたり、退色したりといった表面の劣化が問題になってきます。
水栓などもデザインが良い反面、交換する際に対応する器具が限定されて元のイメージとは大きく異なってしまうという事もあるかもしれません。

 ユニットバスの内装は、タイルの様にゴシゴシとこする事は傷つける事になりますので、できません。
濃い色の内装の場合、鴻巣市周辺の上水はカルキが多く含まれるようで、白くこびりついて取れなくなってしまう事が良くあります。
明るい色にしておくことが良いかと思います。

コロナウイルス。

現在、コロナウイルスの影響で機械ものがメーカーから出荷されていません。
先日の食洗機も、交換する予定ですが本体が手に入らずに待機しています。
早く、収束してもらいたいところですが、この混乱は終息後もしばらく続くのでしょう。

経年劣化による設備の不具合。

住宅設備は時間と共に故障してしまう事は、ほぼ避けられません。

 先日、2006年にリフォーム工事を行わせていただいたお客さまから連絡をいただきました。

『ビルトイン食器洗い乾燥機(以下、『食洗機』)の表示が点滅して動かなくなった』

という内容でした。

 クリナップのクリンレディを採用したお宅です。

急いでお伺いすると、確かに表示が点滅しています。
取扱説明書によると『機内で漏水』という事で『排水ポンプが作動する。止水栓を閉めて電源を抜く』という指示がありましたのでその通りにしました。

 クリナップはシステムの端っこに食洗機があり、食洗機の下は引出しと跳ね上げ扉が付いています。
引出しを外すと、木製のキャビネットの表面がふやけています。
しかし、表面に水があるような感じではありません。
食洗機本体の周辺や、後方の開口部分を触ってみますが水があるようには感じません。

 おかしいなと思いつつ、隣のシンクキャビネットの引き出しも外してみると、こちらもキャビネットがふやけています。
どうやらこちらから漏水を起こしているようだと、良く調べてみるとシャワー水栓のホースの一番下の所に水滴が付いていました。

 水滴をふき取り様子を見ますが、水滴は出てきません。
そこで水を出して見ると・・、ポタポタと水が垂れてきました。
シャワー水栓のホースに穴が開いたのでしょう。

 食洗機の故障のお陰でもっと深刻な不具合を発見できました。
その後、食洗機はメーカーに点検してもらいましたが、大切な部品が損傷し漏水している為、交換する事となりました。


 シャワー水栓のホースは、一見メタルの蛇腹ホースで丈夫そうに見えますが、実はあのメタルの中に薄い肉厚の樹脂製のホースが入っています。
このホースが使っているうちに、ねじれたりして端部の金属部品との接続部分で破断したりするのです。

 たまにシンクキャビネットの中をのぞいてみてください。
ホースの下には、ホースの外側に付いた水滴を受ける受け皿がありますが、最近の商品には無い物もあります。
不具合が発生した場合には、直にキャビネット内に落ちますので気を付けましょう。


 また、こういったケースを考えると、キャビネットの材質は木質ではなくてステンレスかなと思うのです。
大抵の木質系のキャビネットは、パーティクルボードの様な心材を使っており、ふやけてしまった場合、膨れてしまって元に戻りませんので。

 現在、クリナップのクリンレディは無くなっていて、後継モデルはSTEDIAですが、これは後期のクリンレディが採用したステンレスキャビネットで出来ていますので、お薦めしています。

プロフィール

埼玉県鴻巣市で創業40年。 地域に根差し、お客様にとって最適な工事を提供出来るよう心掛けています。

HN:
加藤茂貴
性別:
男性
趣味:
コンガ、ジャンベ等パーカッション演奏
自己紹介:
会社名称:
 有限会社 カトウ工務店
 (1級建築士事務所併設)
所在:
 埼玉県鴻巣市松原1-20-10
tel/fax:
 048-541-1014 / 541-1017

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