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Q-1住宅 / 有限会社 カトウ工務店

地元に根差して40年。高断熱住宅Q-1.0住宅(キューワン住宅)の設計、施工。 翌朝も暖かな家づくりをしています。

ふるい。

先日、とある事情でとある方にお借りした『篩(ふるい)』。
結構、酷使しましたら張ってある金網に穴が開いてしまいましたので、金網を交換しようとしたら枠が割れてしまったので、金属部品以外を新調しました。

 見本が無く、使った事もなくて作るとしたら、恐らくもっと板厚を厚く取り、木材も耐久性を考えると桧を使う事を考えるでしょうが、杉で作るのが正解だと今なら分かります。
杉は柔らかいですが、桧よりも軽く作る事が出来ます。
それでも流石に、貫材の14mm x 90mm程度のものではスカスカなので、もう少し目の詰まった物を探して加工しました。
作業に使う道具ですから、それも繰り返し繰り返しふるうものですから、軽い方が体の負担が軽減します。
 持ち手の部分も同じ形に仕上げました。
手前の端っこが太くなっていて、軽く握っていれば手から抜けてしまわないようになっています。
握る部分の手前の小指側が僅かに細くなっているのは、手の形を意識してのことなのでしょう。
 細かく見ると考えてあるなと感心しますが、良くある話として、作った当の本人はそんな意図が無かったりします。
あとからそれを見た人たちが、勝手に解釈する。
芸術作品とかそういったものにあるのじゃないでしょうか。
音楽にもあるかと思います。
 そんな事もありますが、とりあえず今回は考えられていると信じて、なるほど、と思った次第です。


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表面温度と室内環境。

今年の冬は、降雪もあり例年よりも気温が低いようです。
給水管の凍結や破裂が、市内でも相当数発生しました。

 さて今回は室内温度の感じ方の事を書いてみます。
今まではなかなか理屈の話は書いていなかったかなと思い、反省もあり、自分自身の再確認も行う事も合わせて行っていきます。

 断熱性能が違う暖房されている二つの部屋があります。
外気温は、そうですねとりあえず、0度です。
暖房をしないと室温はどんどん下がりますので、暖房を入れます。
断熱性能と暖房器具の能力以外は何も変わらない部屋です。
断熱性能が低い方をA、高い方をBとします。
あと、空気は動かないという事にします。

 現在、暖房されている両方の部屋の室温は、温度計によるとABの部屋共に、22℃です。

さて、両方の部屋に入ってみると、どちらの部屋が暖かいでしょうか?

 同じ室温ですから、同じ暖かさ!でしょうか。
そんな答えの質問をわざわざするのでしょうか。

 する訳がありません!という事で答えは、Bです。

 
 室温は同じなのですが、天井・壁・床の表面の温度は、断熱性能が高いBの方が、Aよりも高いのでこういう事になります。
この、人が感じる温度の事を『体感温度』と言いまして、天井・壁・床の表面の度と室温を足して2で割ると得られます。
断熱性能が低いAの部屋の天井・壁・床の表面の温度を14℃とすると
(14+22)÷2=18℃
18℃が、Aの部屋での体感温度になります。
一方、Bの部屋は20℃でしたので
(20+22)÷2=21℃
と21℃と室温と1℃しか違いがありません。

 そういう事なのです。

 では、A,B共に表面温度を変えずに、体感温度を22℃にしようとすると室温を何度にすればよいかというと、Aの部屋は、
(14+Xa)÷2=22
という式でこれをとくと、
22×2-14=30℃ となります。
また、Bの部屋は、
(20+Xb)÷2=22
で、22×2-20=24℃となります。

 室温に6℃も差が出てしまいました。
この体感温度を同じにする為に必要な暖房機の能力がAとBの部屋では違う事は、ご理解いただけると思います。

 天井・壁・床の表面温度は中にいる人に何らかの影響を与えます。
まさに目に見えない何かのです。

 この見えない何かというのは、輻射熱【ふくしゃねつ】というもので、物質の表面から発せられる熱です。(本当は途中に遠赤外線という電磁波が存在しますが、簡単にする為にこういう事にしておきます。)
 お日様の暖かさや、たき火、セラミックヒーターなどから暖かさを感じるのはこの輻射熱です。
お日様が雲に隠れると、気温は同じはずなのに涼しく感じるのは太陽の輻射熱を受けなくなったからなのです。

 また、熱は暖かい方から冷たい方へ移動するので、暖かさばかりではなく冷たさを感じる事もあります。
こちらは、冷輻射【れいふくしゃ】と言います。
冬場の窓からは何か冷たさを感じませんか?
あれです。
あなたの体から、窓が熱を奪っているのです!

 輻射熱は、表面温度が高ければ暖かさを感じますし、逆に低ければ冷たさを感じるのです。
その為、二つの部屋は室温が同じですが、表面温度が違う為に、体感温度に差が出てしまいました。

 断熱性の高い部屋のBは、天井・壁・床から熱が外部に漏れだす量が少ないので、Aよりもそれぞれの表面温度が高くなります。
表面温度が高くなると、体感温度が上がります。
体感温度が上がれば、寒さを感じにくくなりますから暖房はそれほど必要なくなりますよね?
 小さな暖房設備で十分に暖かく暮らすことが出来るのです。

 一つ勘違いしないでいただきたいのは、断熱材それ自体は発熱しません。
暖房も冷房もせず放っておくとA、Bの部屋の表面温度は同じ温度になり、室温も同じで瞬間的な体感温度はどちらも同じになります。
 高断熱住宅でも、暖房機などの熱源が無ければ寒いのですが、熱源は暖房機だけではなく、冷蔵庫やTV、LEDとなった照明器具も熱源になりますし、お日様の日差しも、そこに住む人も熱源になります。
暖房はこうした生活の中で発生している熱で足らない場合に必要になるのです。
高断熱住宅は、その必要な暖房するエネルギーを少なくする事が出来て、暖房が必要となる日数も減らす事が出来ます。
快適に住みながら省エネで地球環境にの優しい家。
そして、そんな優しい家を建てたいと思う優しい人が住む家を造っていきたいのです。

びっくりひな祭り2018。

地元、鴻巣市はひな人形の町です。
最近は、ギネスに載って話題になった(去年はドバイに抜かれたとか、抜かれないとか)正4尺玉の花火で有名になり、当日は多くの見物客が訪れますが、ひな人形の歴史の方が圧倒的に長いのです。

 観光の目玉として、ピラミッド型のひな壇日本一として、以前は旧庁舎のロビーに展示していた物を一昨年から鴻巣駅に隣接する『エル三こうのす』に設置する様になりました。
その組立作業のお手伝いに参加してきました。

 組立のお手伝いは、昨年から参加しています。

鴻巣市びっくりひな祭り公式HP

 高さ7mのピラミッドひな壇。
市役所のロビーに合わせて作られたので、かなりの急勾配で素人さんには高いところにひな人形を設置するのは難しい(危ない)ので、ひな壇を組み立てた後、上から一体一体、ビスで固定してもしもの時でも落ちてこないようにしています。

 このひな壇も2005年頃から使用しているそうで、赤いフェルトにも痛みが目立ちます。
 高さは、旧庁舎の天井高さに合わせてこの高さですが、エル三こうのすに移動したのでまだまだ高くする事は出来そうです。

 この他市内各所でここまで大きくはないですが、五角錐や六角錐のひな壇が登場しますので、ひな壇巡りをされてはいかがでしょうか。

とんとんとんとん!

近所で中堅ビルダーが新築工事を行っています。
先週末に上棟式して、今日はどうやら屋根屋さんが下葺き材を葺いているようで、タッカーの施工音が響き渡っています。

『とんとんとんとんとんとんとんとんとんとん!』と、 250bpmで小気味良く聞こえます。

 下葺き材(一般的なのはアスファルトルーフィング)を野地板に施工するには、タッカー(ホチキスの大きいやつ)を使ってステープルで留め付けます。
下葺き材は、屋根の二次防水の材料です。
仕上げの屋根材(瓦、コロニアル、金属板等)を越えて侵入した雨水を屋内に入れないように、野地板の上で防ぐ役割のある材料です。
その大切な材料を留め付けるのに、小さいですがステープルで穴を開けて施工しているという事を理解しないといけません。

 アスファルトは、シール性に優れています。
要するに留め付けたステープルの穴は、熱によってアスファルトが溶ける事で密着し、水を通さないというわけです。
熱は、タッカーの施工時もありますし、屋根施工後の太陽熱によってもあります。

『いずれにしても塞がるから良いんだよ!』

と、言われるかもしれません。
その通りなんですが、でも、穴を開けないで済むのなら開けない方が良いに決まっています。
アスファルトルーフィングの様に、長年使用されているスタンダードな材料の施工方法ってのは結構いい加減だったりします。
というか、少なくとも私はきちんと教わらなかったですから、私もかつては250bpmで連打していた口ですし、それが当たり前でした。

『仕事は見て覚える』というスタンスなのが多くの職人でしたから、目に見える目立つ部分の技術(例えば、木部の留め部分の擦り付け方とか)の伝承は行われても、効果が今一つ実感できない事は教える方も理屈が分からないと上手く伝承されないのでしょうし、メーカーのHPにも施工方法がないところを見ると施工方法自体、言及されて来なかったのでしょう。

 本来そういった部分の施工はとても大切なんですが、疎かにされやすいのです。
見えなくなってしまうし、問題が出て初めて分かる部分で、必ず問題が出る訳でもないので。

 このステープルの施工方法は、とある仕様書に明記されています。
それは、『住宅金融支援機構』の仕様書です。
この仕様書に対応しないものは、『欠陥住宅』と言えるかもしれません。
それほど現在の住宅の仕様の基本となる重要な仕様書なのです。

 これによると、ステープルはルーフィングの重ね合わせた部分に大凡300mm間隔で打つべしとあります。
また、あとは適宜、施工と。
 要は、アスファルトルーフィングが重なっている部分以外には打つな!という事なのです。

 そういう事なのです。
300mmの間隔を250bpmの連打は、かなりの速さで移動しなければなりません。
事故が起きなければ良いなと思っています。

 でも、重なる下のルーフィングには、弊社では150mm程度で留め付けますから、きっと重なる下の部分の施工なのでしょう。

ホームページ。

HPがあるのが当たり前の現在、作らねばと思いつつも先延ばしにして、しかしながらそれではダメだという事で、とりあえずのその場しのぎでこのブログを作ってもうどれだけ経つでしょうか。

 ZEHビルダーの申請には絶対条件ではなかったHPですが、今年度の更新時にはZEHの目標値及び実績値をインターネット上で公開せよという絶対条件になったようで、急遽このブログでページが追加できるテンプレートに変更しどうにか無事に更新手続きを済ませられました。

 しかし、昨年は鴻巣市役所のロビーや地域の電話帳、新住協の『燃費半分の家』へスポンサー、『北関東の高断熱住宅vol.6』への記事掲載とビラ配以来、初めてともいえる広報活動を行ってみました。
 行ってすぐに実が実るかとは思っていませんが、黙って指をくわえてもいられません。
お問い合わせが欲しいというのが、目的です。
 では、それらを見た方がその次にどういう行動をとるかというと、ネット検索だという、今にしてみれば自分でも行っている位当然のことに、新住協の方と話をしていて気付かされました。
 それでもまだ、HPの開設には至らず、とりあえず手持ちの物という事でこのブログの投稿頻度を頑張ってみて、閲覧数は増えましたが直接的なお問い合わせには至らず、少しお仕事が落ち着いたタイミングを見計らい、ホームページビルダー21を買ってきて作ってみる事にしました。

 flashを使ったあちこちが動くものは魅力的ですが、身の丈にあったシンプルで、私の考えが皆様に伝わり、ここにいるよ!という事を知っていただければ充分と考えてこそこそと制作しています。
 近日中に公開致しますので、お楽しみしていて下さい。

 ええ、ええ。
お得意の『とりあえず』で、公開します。
内容の充実は、徐々にという事で。

プロフィール

埼玉県鴻巣市で創業40年。 地域に根差し、お客様にとって最適な工事を提供出来るよう心掛けています。

HN:
加藤茂貴
性別:
男性
趣味:
コンガ、ジャンベ等パーカッション演奏
自己紹介:
会社名称:
 有限会社 カトウ工務店
 (1級建築士事務所併設)
所在:
 埼玉県鴻巣市松原1-20-10
tel/fax:
 048-541-1014 / 541-1017

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