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Q-1住宅 / 有限会社 カトウ工務店

地元に根差して40年。高断熱住宅Q-1.0住宅(キューワン住宅)の設計、施工。 翌朝も暖かな家づくりをしています。

鉄骨造に部屋づくり。④柱型

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さて、壁のプリント合板も張り終えると、鉄骨が露出している部分があります。
柱の類です。
これらは、胴縁と接していて、胴縁は外壁材(金属系サイディング)と接していて、外壁は外気に接していますからかなりレベルの高い熱橋【ヒートブリッジ】になるわけです。
これをこのまま放っておくと結露確実ですし、壁材との取り合いも隙間が出来て漏気や湿気の壁内への侵入でいろいろ不都合がありますので断熱します。


 今まではこういった場合、木下地を組んで壁を張って仕上げていたんですが、今回は断熱もしっかりしますから、いっそ断熱材で下地組んで壁材を接着剤で貼ってしまえばよいのではないか?という事でそうしてみました。

 断熱材は周りのGW100mmに見合うようにネオマフォーム30mmを使いました。

こんな感じです。
コの字にネオマフォームを組み立てて鉄骨の柱と、プリント合板に貼り付けます。


そして、プリント合板を貼り付けて廻り縁と巾木を取り付ければ完成です。

 画像はありませんが、建具の袖壁にもネオマフォームをぎっちりと嵌めこみました。
断熱的にはそれなりに高性能と思います。
それでもサッシ及びサッシ廻りと木製建具の断熱性の脆弱さを鑑みると、そこそこの断熱性能になるかと思います。

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鉄骨造に部屋づくり。③天井

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さて。

 GWを使った断熱工事で一番の難関が天井です。
毎度どうしたものかと頭をひねる部分です。

 新築であれば迷うことなく吹込みGWにします。
きっちりと充填出来ますから。

 リフォームなどの小規模だと自分でどうにか、したいと。

 原則、複数枚のGWを重ねて施工します。

 天井用に袋入りの155mm厚というものがありますが、天井は袋入りを使うと隙間だらけですし、凸凹も多くて上手く施工できないことは目に見えています。

 今回は、2種類の方法を試してみました。
上から105mm(野縁受上) + 50mm(野縁受) + 50mm(野縁)という構成。
50mmのGWを使うので野縁と野縁受は45mm角を採用しています。
施工手順は、野縁をとりあえず@910mmで入れ、野縁受は@955mmで入れていきます。
吊木で吊って、まずは野縁受間に50mmを入れながら、その上に105mmを載せていきます。 直交させずに半分ずらして平行に施工します。

 次が問題の野縁間のGW施工。
支えるものが野縁との摩擦だけなので、落ちてくることもあるのです。
そこで今回は、透湿防水シート(タイベック)を100mm幅にしたものを野縁下に野縁に直交するように張り、GWが載るようにして施工しました。

 もう一つの施工方法は、100mm + 100mmです。
野縁と野縁受間の断熱材を2枚ではなく、100mm1枚で施工する方法です。

【画像手前のタイベックがない範囲が100mm + 100mm】
野縁間隔は分かっていますから、事前に野縁の位置にカッターで切り込みを入れておき、それを野縁の上に置いていきます。 するとGWが落ちてくることもないですし、切り込みも入れてあるのできっちりと野縁間に充填されます。
副資材も少なくて済み、上の施工方法よりは省施工です。


 後は防湿フィルムを張り、板野縁を取り付けて天井を仕上げて完成です。

鉄骨造に部屋づくり。②壁

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壁をつくりるので柱の位置を決めて足固め・・とは言わないか、厚合板が主流になって壁の下端に厚さ30~45mmの壁の受材を取り付けます。
今回は床が仕上がっているので30mm厚としました。

外壁周りは胴縁のチャンネルに留付けて、天井の高さを決めて頭繋ぎを取り付けます。
窓廻りは窓枠の厚さを考慮して窓台とまぐさを取り付けます。

 間仕切り壁は外壁周りの頭繋ぎの高さに通気止めを入れ、天井の断熱材の厚さを考慮して頭繋ぎを入れます。
間仕切壁の裏側の壁はOSBを張るので、継手の間柱は45mmx105mmとしています。

 壁の断熱材は、珍しく袋入りのアクリアネクストを採用しました。
何もなければ、省施工が図れます。
筋交いは無く、ブレースは切り込みだけで潜らせられるので良いとも言えますが、いずれにしても外壁面は防湿フィルムを剥がしてという作業が追加されるので、省施工というアドバンテージは見劣りし、455mm幅で防湿フィルムが途切れる、フィルムが不透明で下地が見えないというデメリットが気になります。
また、窓上窓下等の短い部分は、結局裸にしたGWを入れてからフィルムを張るというやり方の方が、簡単できれいです。





 出入口の片引きの袖壁の部分は、厚さ40mmしか確保できません。
GWでは他に比べて性能が半分以下になってしまうので、ここにはネオマフォーム30mmを嵌めました。
 
ネオマフォームは未施工ですが、とりあえず壁の断熱工事が終了です。

鉄骨造に部屋作り。①床

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鉄骨造の建物の2階に部屋を作る工事をしてきました。
やっぱり、断熱材を詰めてきました。

 現況の床は厚合板が張ってあります。

今回は、
床:HGW16K100mm + HGWB24K50mm
壁:HGW16K105mm【袋入り】
天井:HGW16K100mm+50mm+50mm
という内容です。

 仕上は、床はお客様がカーペットタイルを敷き詰めるので合板下地まで。
壁は最近はあまり出番のないプリント合板。
天井はジプトーン(化粧石膏ボード)。

 床の構成は、既設の厚合板の上に45x90の大引を、ロールのGWがそのまま入るように内法910mmになるように@955mmという変わったスパンで置き、その上に45x60の根太を@303mmで乗せて行きます。


大引の高さが90mmに対してGWが105mmなので、根太を取り付けたら根太の側面に沿ってカッターナイフでGWに切り込みを入れます。
根太間にUボードを入れれば床の断熱工事は完了となります。

 12mm厚さの針葉樹針葉樹構造用合板を張り、その上に桧構造用合板を面取りして張り上げれば床の完成です。

 次は壁です。

面材の耐力壁を使い分ける。

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現在、新築工事を進めています。

 そうそうにブルーシートでくるんでしまったので、2階は特に風通しが少なくて暑苦しい中での作業になっています。
そういった環境では『空調服』は役に立ちません。
暑い空気が入ってきても涼しくはならないのです。


 今回は、筋交いを使わない面材による耐力壁だけの住宅に挑戦しています。
壁倍率は0.9、2.5、3.3、3.7、5.0倍の5種類を使い分けます。
面材の種類と、釘の種類、間隔、ビスによって倍率は変わるのですが、間違えずに施工していくのは、自分で設計して建ててますから問題も少ないですが、人に施工してもらって監理するとなると難しいだろうなと感じています。
釘のめり込みの問題とかもありますし。

 例えば、今回の針葉樹構造用合板を面材を使う壁が殆どですが、告示に従いN50、CN50釘を使い分けたり、構造用ビスだったり、床勝ちの大壁仕様の床の受材の断面と、真壁仕様の受材の断面は違ったり、また、耐力壁ではないけども針葉樹構造用合板を張る場合は下手に耐力が出ないように釘を変えたりしています。

 手間がすごい。

 JOTOのキソパッキンが出始めた際に、設置ルールを職人に覚えてもらう事は難しいなーと思っていたら、キソパッキンロングが発売されたのですぐに切り替えました。
『基礎の上には隙間なく置く』という一言だけで指示が済みましたから。

 そういう風に単純にしたいなと思います。

 針葉樹構造用合板の表面に認定を取ったという内容の事が記載してあって、壁倍率5.0倍とあり、CN釘によるものでした。
今回は専用のビスで5.0倍を実現していますが、いざ使ってもると入りづらいビスで頭も出っ張る事が多く、ビスピッチも周囲100mmと細かく釘よりも5倍くらいの時間がかかるものでした。

『こっち(合板記載の認定)が良かったかー』と思いましたが、使用釘がCN65で75mmピッチ。
CN65を打てる釘打ち機というとやや重く大きくなりますし、打込む際の反動も大きくなって打込めない釘も増えそうです。

 それでも、N50(2.5倍)を廃して、CN釘の50と65を周囲75mmピッチ、中央を150mmピッチで施工とすれば多少は簡単になるでしょう。

 製品によっては、ピッチを変える事で倍率が変わるというものもあります。
用意する釘(ビス)は1種類で済むので、交換手間や在庫管理は簡単になりそうですね。

 様々な商品と施工方法があるので、どれを選ぶかが難しくなっています。

プロフィール

埼玉県鴻巣市で創業40年。 地域に根差し、お客様にとって最適な工事を提供出来るよう心掛けています。

HN:
加藤茂貴
性別:
男性
趣味:
コンガ、ジャンベ等パーカッション演奏
自己紹介:
会社名称:
 有限会社 カトウ工務店
 (1級建築士事務所併設)
所在:
 埼玉県鴻巣市松原1-20-10
tel/fax:
 048-541-1014 / 541-1017

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