先日は、白蟻の後にクロアリが住み着いたところへ地震が発生。
外壁にひびが発生、大きく浮いてしまったというお客さんの話を書きました。
今回は、白蟻被害のお宅の話です。
軽量鉄骨系のハウスメーカー製の築30年のお宅です。
白蟻被害を発見し、駆除業者に消毒はしてもらったのですが、食害にあった枠などの造作材はそのまま。
交換を依頼されました。
現地を調査すると、思ったよりも被害は広範囲に渡っていました。
物入れの一番下の床も被害を受けており床を押すとかなりたわみます。
間違いなく根太も被害を受けていますから、床に鋸を入れて中を見ると。
荒床というか、捨て張りが出てきました。
樹種は分かりませんが、ラワンのような、いずれにしても南洋材でしょう。
本実加工がされており、どうやら床下一面に張られているようです。
廊下のカラーフロアもこの捨て張りの上に施工されていました。
この捨て張り材は、流石に固かったのでしょう。
ほとんど被害は見当たりませんが、実が道の代わりとなって物入れの床下に達したようです。
軽量鉄骨といえど、白蟻の被害にあうのですね。
そして、被害に合うと構造材である鉄骨部分は流石に被害は受けませんが、その代り造作材に被害が集中し、造作材を伝っていく為その被害は広範囲になり易いようです。
また、今回修理して分かりましたが、なかなか修理しづらい。
被害に合うのが造作材の為、床や壁との取合い部分ばかり。
さらには、壁の下地材は防蟻処理は施されていないようで、間柱の被害も結構あり、壁一面を作り直しとなりました。
このお宅は、勝手口周辺から侵入されたと思われます。
勝手口の上り框は、外形を何とか維持をしている状態でしたが、これに接してある土台は無傷。
土台、床束、根太等の床組はがっちり防蟻処理が行われていたようで、限られた見える範囲では食害に合っていませんでした(駆除業者も同じ事を言っていたらしいです)。
ちょっと信じられませんね。
一体何が使われていたのでしょう。