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Q-1住宅 / 有限会社 カトウ工務店

地元に根差して40年。高断熱住宅Q-1.0住宅(キューワン住宅)の設計、施工。 翌朝も暖かな家づくりをしています。

根岸邸の桜。



 今年の桜は、息が長いと言うか。
非常に寒い日があったからですかね。

 今、お世話になっている現場への通り道にある旧家の屋敷門前の桜が、また門とのバランスも良いのですね。

で、今日は非常にお花見日和だったもので、お昼休みにちょっと足を現場を抜けて撮影してきました。

 ホント、こんな桜の木の下でお酒を飲みながら、タイコをたたけたなら最高ですね。
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原子力発電。

 ふと目にしたサイトで、原発(原子力発電所)の話題がありました。
原子力発電と言うのは、核反応で発生した熱でお湯を沸かし、発生した蒸気でタービンを回して発電する仕組み。
火力や水力や風力辺りと発電する仕組みは変わらないのですね。
火力も蒸気を使うし、水力は水の移動でタービンを回す、風力は羽の回転から、いずれも回転する力を利用して電気を発電しているのです。

 もっと、核反応から直接的な発電方法なのかと想像していましたが、自分の無知に頬を赤らめてしまいましたw

 現在の日本では、年々電気の使用量は増え続けています。
電力会社がオール電化を推進していたけども、あれは使用量が減る夜間は電気が余っている状況で良いのですが、日中に目を向けると夏場は、冷房する為足らなくなってしまいます。

 その特性上、原子力発電と言うのは常にフルパワーで発電しているのです。
発電量の調整を行うなんて事は、無理な様子。
まあ、停める事が出来るのだから調整できない事もないのでしょうが、膨大なコストがかかってしうのか、安定稼働させるにはとても高度な技術が必要で日常的に行うにはリスクが高いのかもしれません。

 そんな状況なので、夜間と昼間で発生する発電量の調整を行うのは、原子力以外の発電と言う事になります。
と言う事は、オール電化を推し進めて皆が電気を使うと、余っている夜間の原子力発電による電力が使われるようになって無駄が減る一方で、もしも夜間でも原子力発電だけではカヴァーしきれなくなった場合は、火力発電所が稼働する事になるのでしょう。
また、昼間の電気使用量が増える事により、主に火力発電所の稼働率が上がり、結果、CO2の発生量が増えてしまいます。

 そんな訳で、現在の暮らしを続けていく上で電気を使用する以上、原子力を否定するのはナンセンスなのだと、思っていたのですが、色々調べてみたら原発の建設計画って世界的に見ると減っていて、日本だけが突出して多いのです(wikiより)。
 土地と、資源の乏しい日本としては少量で大量なエネルギーを得られる原子力に頼らなきゃならないという側面があるのは分かりますが、世界的には古い原発の解体に伴う問題(放射性を帯びた発生廃材の処分等)や原子力の危険性の問題から脱原子力というか、運用の凍結とへ向かっているようです。


 話は、原子力から変わって、
 発電所というものは大抵の場合、人里離れた場所に建設されていて、そこから都市部へ送電してきていますから、途中失われる電気量は、発電された電気の約5%。
なんだ、5%程度かと思いますよね?
 しかし、発電の時に約60%のエネルギーが単純に熱として海水や大気中に放出されてしまう。
それを考えると、100のエネルギーから約40%が電気に代りそのうち約2%(対発電量では約5%)は送電時に失われてしまう。
結構、無駄なのですよ。
更に、発電した電気は貯めておくことが出来ないので、使われずに知らず知らずのうちに地中に放電されたりして無くなってしまうのです。
それを勘案すると、エネルギー効率が38%といいますが、実際はもっと低いのじゃないかなって。

 オール電化が叫ばれるようになった時期から、燃料電池というのはガス会社が盛んに提唱していたのだけど、ここへきてやっと製品化に漕ぎつけたというか、一般家庭へ導入できるくらいに値段が下がってきたようですね。
自分の処で使う電気は、自分の処で発電しよう!という発想。
まず、送電ロスが無くなります。
発電時に発生する熱を給湯や暖房に利用できます。
 燃料電池の発電効率も実は40%位で発電所の場合と同じくらいなのですが、全体のエネルギーロスは20%。
発電所では捨てていた熱エネルギーを利用出来ため、エネルギーの利用率は80%と、発電所発電に比べてエネルギー効率が良いのが分かる。
また、必要な時に必要な分だけ発電するので、電気を捨てる事も少なくなり、実際のエネルギー効率はこの数値にかなり近いと思われます。

 燃料電池の発電の仕組みは、水素と酸素を化学反応させて水にする時に発生する熱と電気を取り出すというもの。
生成される物質は水だけ!というクリーンな方法。
 じゃ、酸素は空気中に有るから良いけど、水素はそんなに含まれてないのにどこから調達するの?と言う事になりますが、これは住宅用の燃料電池では天然ガス(メンタ)を改質させて水素を取り出しています。
天然ガスが使われるのは、1分子当りの水素原子数が他のガスよりも多いから、発生するカーボンが少なくて済む・・・と思うのだけどこの発生するカーボンはどこへ行くのか、調べても見つけられませんでした。
どこかに質問しておきます。

 メタンガスの分子式はCH4。
水素分子2個取り出すと、炭素原子が1個残る。
これ、この炭素はどうなるのかが、分からなかったのです。
酸素と反応させてCO2として空気中へ放出するのか、純粋なCとして蓄積して、ある時点で取り出し回収等の処理をするのか。
どちらかだと思うのですが、もしCO2として空気中に放出しても、火力発電等に比べたらかなりのCO2削減になります。


 『オール電化』に対する、ガス会社のキャッチフレーズはご存じですか?

それは『オールガス』!
ではなくて、『ウィズガス(with GAS)』なのです。
ガスで発電できるのだから、『オールガス』になりそうなのですが、そうはならない理由があります。
この家庭用燃料電池は、自家発電装置なのですが、停電した時等の外部からの電力の供給が断たれると発電出来なくなってしまいます。

なんか、不思議ですよね?

装置の制御には、やっぱり電気が必要。
発電の必要が無い場合も、やっぱり電気が必要。
『オールガス』にはならないのですね。
自動車がオルタネータという発電装置を搭載していても、バッテリーが必要というのと似ているのかもしれませんね。

 また、発電に伴い発生する熱も、その場所で使いきるように考えるとどうやら発電量と言うのは、エコの観点からすると制限するようで、1kw用のユニットしか発売されていません。
これでは、一般家庭の電力を賄いきる事は出来ません。

 そう考えると、停電時も稼働出来るように、また、出来るだけ電気を買わない為の発電装置を併設する事を考えますね。
太陽光発電装置が、今のところ他の自然エネルギーを使う発電方法の中では、有力。
当然そんなことは、東京ガスでも考えていてW発電と称してサイトの中で説明していました。
欠点は、お天道様が隠れてしまうと発電出来なくなっちゃうことですが。
 風力発電という選択肢もあるのですが、これは稼働中の音がかなり五月蠅いそうで、設置したけども停止させている人もいる聴きました。
 人気のない場所であれば、騒音も問題なく、更に開けた場所であれば風も期待できますから補助発電装置として良いと思いますが、やはり現実的ではないですね。

 太陽光発電で使用される太陽電池は、中国辺りが買いあさって、国のバックアップがない日本の買い付け人が調達に苦労しているレアメタルが使われています。
 昔の製品よりも、現在のものの方が、蒸着技術の進化により、薄膜化に成功していてその使用量に対して発電効率は上昇しています。
 それならば、古い太陽電池を回収し、格安で最新型と交換すると言うのも方法じゃないのかな~。

 また、レアメタルに代る素材を使用した太陽電池の研究も進んでいるそうで、こちらは比較的安価に生産できるのですが、その素材が液体である為、移動や設置等に解決しなければ問題があるとか。
でも、それもいずれ妙案が出て解決できますね、きっと。

 と、色々原発に始まって電気の事をだらだらと書き連ねてきましたが、初めの話題に戻ると、原子力発電というものは人間の業(ごう)であると、受け入れようと考えていたのですが、他の道もまだまだ模索する余地があり、実際に研究開発に力を注いでいる人達もいます。

 人類に害のあるもの、地球に害のあるものの利用はしないという結論で間違いない。

 しかしながら、人類はすでに自分自身にも地球にも害を与え続けてきました、これを改善し修復していくことこそが、本当の業であるのかなと思った次第です。

 野菜や木材じゃないけれど、『地産地消』を促進し発電装置の設置を検討するのはとても良い事で、政府がCO2発生量の25%削減を打ちだした事で、今後の建築物の新築物件は断熱性能の向上と、発電装置の設置が義務化されると予想されます。
既存建築物に対しても恐らく、何かしらの施策が行われるでしょう。

 しかし、今までの様に電化され便利になった生活を変えない、電気を使う事を前提に考えてしまってはいけないと思うのです。
 当然、電化製品を生産するのにも、発電装置を生産するにも電気は使われ、CO2は排出されます。

 忘れてはいけないと思うのです。
彼女が言っていた、あの言葉・・・

 『電気を大切にね!』by でんこ

墨付けと刻み。

 私の好きな作業に、墨付けと刻みがあります。

 墨付けというのは、仕入れた状態の木材(角材や丸太材)を、建物の部材とする為に、材の長さ、接続部分の形、位置、穴等の印をつける作業の事を言います。

 刻みというのは、墨付けが終わった木材を、墨の通りに加工し部材にしていく作業の事を言います。


 近年では、メーカーや、建売を中心に、すっかりプレカットが主流となり、職人が墨付けと刻みを行うケースは少なくなりました。
しかしながら、縁があって自分が手がける事となった建物に関しては自社で墨付けと刻みを行いたいと常々思っています。
そして、コスト的な制約が厳しい場合を除いては、お客様に説明させていただきご納得いただければ、自社で墨付けと刻みを行います。


 さて、その墨付けですが、いきなり木材に印をつけるなんて事はせず、その前段階で各部材の配置を決める構造伏せ図や、高さ方向の寸法を決める矩計(かなばかり)図等を作ります。
 これらは、木材の太さや種類、使う場所を決めていく作業です。
一般的な長さの規格は3mと4mで、この木材の長さに気をつけながら、ただし、構造的な観点から場合によっては5mや6mも配置していきます。
接続方法も大まかに決めておきます。
高さ方向の梁同士や、天井、床などの納まりも決めます。


 一通りの図面が出来たら、いよいよ墨付けをしていきます。
弊社の順番としては、土台、母屋、小屋梁、2階床梁、柱と進みます。

 建物に関わる1本1本の木材を、コロコロと廻しながら4面全てに印を付けていきますから、どんどん愛着が湧いていきます。
お客様の事を思い出し、大切に住んでもらえるよう丈夫な家になりますようにと作業を進めていきます。

 墨付けをしている時期は、ずっとその事ばかりを考えています。
接続部分の形状もどうするのが最適か?なんて事を考えだすと止まりません。
また、登り梁のような斜めに取り付く部材の墨付けも寸法がとてもシビアになるので、気を抜けずに楽しいです。
最近では様々な都合から、断面の形が四角形の『角材』が主流ですが、丸太を使うとなるとついつい力が入り、手間をかけ過ぎてしまったりしますw

 刻みも慎重に作業を進めていきます。
接続部分は、その加工の仕方によって長さの誤差が大きくなってしまいますから、気を使います。
また、その大きさもぴったりと納まる様に丁寧に加工していきます。

 そうやって、時間はかかりますが、愛情をかけ作業をしています。

プロフィール

埼玉県鴻巣市で創業40年。 地域に根差し、お客様にとって最適な工事を提供出来るよう心掛けています。

HN:
加藤茂貴
性別:
男性
趣味:
コンガ、ジャンベ等パーカッション演奏
自己紹介:
会社名称:
 有限会社 カトウ工務店
 (1級建築士事務所併設)
所在:
 埼玉県鴻巣市松原1-20-10
tel/fax:
 048-541-1014 / 541-1017

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