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Q-1住宅 / 有限会社 カトウ工務店

地元に根差して40年。高断熱住宅Q-1.0住宅(キューワン住宅)の設計、施工。 翌朝も暖かな家づくりをしています。

オートサロン2022。

別にカスタムカーが趣味でもないのですが、ここ数年子供に影響を受けてsuperGTというレースのTV番組をみています。

superGTというレースは、市販車ベースの国内最高峰のカーレースで、ワークスマシン(国内メーカーであるトヨタ又はレクサス、ホンダ、日産が開発製作)でおよその馬力が500馬力のGT500というカテゴリーと、国内外の一定の規格のマシン(メーカーがレース用の車両を販売。トヨタ又はレクサス、ホンダ、日産、スバル、ランボルギーニ、ポルシェ、メルセデス、ロータス、マクラーレン等)のGT300と言うカテゴリーが一緒に走るレースの事で、馬力が違うので当然スピードが異なる為、GT500はGT300を追い抜く時に、GT300は追い抜かれるときにそれぞれのカテゴリー内で順位が入れ替わったり、アクシデントが起こる事があるエキサイティングなレースです。

 日曜の深夜に1時間枠で放送されているsuperGTの番組を、かれこれ5年位だろうか(MOTUL GT-Rが強かった頃から)視聴しています。
1年中レースをしている訳ではないので、オフシーズンやレースの間はレース以外の、例えば、レースドライバーのカスタマイズされた愛車を紹介したり、新発売された市販車の走行レビューをしてみたりとか、運転免許証を取ったばかりの番組アシスタントの低μ路の運転体験とか、冬場の運転とかそんな車に関する様々な事を、現役のレースドライバーが紹介するんです。

毎回、録画したものを子供と観るのが楽しみです。

 そんな車好きの子なので、前回のTOKYOモーターショーには行ったのです。
前回のモーターショーはご存知の方も多いと思いますが、それまでとは参加する海外メーカーが激減してしまったりして異なる魅力を模索していた感じです、初めていきましたがw
国産メーカーばかりだとショールームを回っているみたいな感じで、なんとなく面白くないのですね。
メーカーが考えている次世代の車、コンセプトカーを見にいくのがひとつの醍醐味なのでしょうが、それ程車に傾倒している訳でもないので、どうにもこうにも。
子としてはスーパーカーが見たかったのでしょう。

 で、先のTV番組でもモーターショーのレビューもしますが、カスタムカーの祭典といわれるオートサロンというものもレビューしていて、どうもこちらの方は世界的にも注目されるイベントで海外からもたくさんの人が来るといい、東京だけでなく大阪でも開催されるというので興味はありました。
キラキラしたど派手なカスタムカーが画面の中で紹介されています。

 いつも開催されてからTV放送でその事をしるという状況の、なんともポンコツなアンテナしか持っていないのですが、今回はそんなポンコツアンテナが開催前に情報を見事、キャッチし、行ってきました。

 オミクロン株の急激なまん延に行くかどうか、少し迷いましたが、ノリノリの子を見ていると行かないという決定を下す事も出来ず、開催されなければ諦めはつくのですが、開催されるとの事で行ってきました。
人気のあるイベントなので公共機関で訪れるのが本当でしょうが、諸事情合って車で行くことになり、駐車場を調べたりなんだりしていました。
駐車場探しに苦労するのだろうな、渋滞するんだろうななんて事を覚悟していました。

 当日は大した渋滞もなく、8時に家を出て、圏央道→東北道→外観→湾岸と経由して幕張メッセの駐車場に10時前には到着していました。
駐車場はまだまだ余裕がありました。

 コロナ対策の受付を越えて場内に入ると、まぁ、キラキラしていてウキウキします。
メーカーのブースにはGT車両が展示してあるのもうれしいですが、様々なチューニングショップが手掛けた派手なカスタムカーが、みていて面白い。
車高が下げられ、アルミホイールの大径化、オーバーフェンダーを付けてワイド化され。
まぁ、迫力があって各ショップの世界観に引きずりこまれます。
メーカーが市販する高性能モデルがかわいらしく見えてきてしまいます。

感覚がおかしくなってるw

また、自動車整備の学校が参加しているのも面白いところです。
商売のショップのカスタムカーとは違って、思うがままに作っている面白いものがあります。
ディズニー映画のカーズに登場する、主人公の親友であるレッカー車のメーターが、スズキ ジムニーをカスタマイズして再現されていまして、そのままディズニーランドにおいておける位の出来だと思います。

地元鴻巣にもそんな学校があって参加してまして、覗いてきました。
荷室にお雛様が飾ってあり、シートがひな人形の衣装になっていて、外装は着物の柄や屏風のシートで装飾されていました。
学生はおかしなことを考えるなと。

 結局16時頃まで歩き続けて、満喫、もうおなかいっぱいで帰ってきました。
子は途中歩き疲れていましたが、とても楽しかったようです。

 次回も、行くのかもしれません。

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キッチンのレンジフード。

システムキッチンのレンジフード。
すっかりシロッコファンタイプが主流になりました。
お手入れが楽なものが選ばれ続けている結果です。

 台所の換気扇の主流派というと、かつてはプロペラファンでした。
換気風量は圧倒的に大きいですが、排気圧力が小さいので強い風が換気扇が取り付いている外壁に吹きつけると、上手く排気できなかったりします。
そもそも、お手入れが大変です。
プロペラファンはフードの中についていて、お掃除するには椅子に乗ったりしてプロペラを外します。
フードの中も油だらけなのでそちらも掃除・・多分していたのでしょう。

 シロッコファンは換気量はプロペラファンに劣るものの排気圧が高いので、必ずしも外壁面に取付けなくても排気が出来ます。
マンションなどは外壁面が少ないので、殆んどがこれになります。
かつては、そのファンのお手入れが大変だという事が問題でした。
円筒状のファンは、無数にある羽を掃除するのに手を切ったりする事もあったと思います。
そういったお手入れのし難さが戸建て住宅で普及する為の懸念の一つでしたが、排気圧が高く設置場所がある程度自由になるという事から、ファン自体の設置場所を高いところから目の高さに下してきたのが、恐らく現在シロッコファンが主流になるきっかけになったのでしょう。
椅子に乗らずにファンを取り外せるというタイプです。
また、同時にファンが直接見えない整流版を採用したのもこの事からです。
整流版を採用する事でフード内部の汚れを減らす事が出来ましたし、換気量が少ないシロッコファンでも効果的に排気が出来るようになりました。

 しかし、ファンが低い位置にあると見た目的にイマイチと思われたのかもしれません。
再びファンの設置高さは、上昇しましたが、横を向いていたファンを今度は下を向きました。
これによってフード内部の掃除をする部分が劇的に減ったと言えます。
整流版を外して、小さなフィルターを外すとそこにファンがあり、下方向に外す事が出来ました。
現在のレンジフードはほぼこの形でしょう。

 その後、フィルターは網状からリーフ状や、板状になっていきました。
更にフィルターやファンを、温水をセットする手間はありますが自動で洗ってくれるモデルが出てきました。
整流版のお手入れはその都度必要ですが、フィルターとファンのお掃除は2カ月おきに、お湯をセットする手間だけで10年いけます。
クリナップの売りの一つである『洗エール』というレンジフードです。

そして現在は、ファンの掃除すら必要のないモデルが販売されています。
ファンの手前に回転する網目状のディスクを置き、ここで油の90%を取り除く仕組みです。
ファン自体は汚れない訳ではないのですが、10年間のお手入れは整流版をその都度、ディスクと、ディスクによって取り除かれた油を受けるオイルトガードを3カ月毎で3点。
リンナイが販売している『OGR』というレンジフードです。

 システムキッチンを販売する多くのメーカーが取り扱うレンジフードの多くは、富士工業という会社が製作しています。
少し前までは富士工業製の製品も手に入れられましたが、現在はクリナップとかリンナイとかのブランドにOEMでの供給しかしていないようです。

 さて、洗エールやOGRの様に、お掃除の手間を減らしてくれるレンジフードは共通して『10年』という期限が設定されています。
これは、レンジフードの設計耐久年数が10年だからなんですね。
設計上は10年間が寿命なのだから、注釈は必要だけども言い切って良いだろうってことです。

 しかし、洗エールとOGR、カタログから読み取れる10年と言う期限は差があります。
洗エールはその洗浄機能で、フード内部の汚れを80%を洗浄する事が出来るようです。
残りの20%はファンフィルターやその周辺に残るという事になります。
月2回の洗浄という条件も中運転で1日5時間と言うもので、少なすぎる訳でもなく、むしろ多すぎるんじゃないかなって個人的には感じます。
しかし、常時換気モードで24時間365日稼働させると洗浄は月2回となり、ファンフィルターは約半分(5年)の寿命となります。
製品寿命は10年ですが、ファンフィルターを交換(メーカー対応で有償)すれば洗浄機能はその後も利用出来ます。
交換したい時に部品が残されていれば良いですが。

 一方、OGRは90%の除去率と洗エールよりも高効率です。
こちらの10年は、同社の毎年お掃除をするとした普及製品の1年間の汚れとOGRの10年間の汚れがほぼ同じという理由で10年間ファンのお手入れ不要としています。
普及品でもお掃除しないで5年はつかっているという方は、50年間お手入れ不要と言えない事も無いかもしれませんw(お手入れは必要です。火災の原因になる恐れがあります。)。

 いずれにしてもファンやフィルターの汚れを完全に防ぐというのは無理ですが、かつて椅子にのってプロベラファンを外していた頃に比べたら、レンジフードのお掃除は格段にラクチンになっています。

 年末の大掃除の時期は過ぎましたが、今年の年末は憂鬱なレンジフードのお掃除から解放されてみませんか?
と、普段ではなかなか言わないセールストークを入れて、今回の記事は終わります。

あけましておめでとうございます。

新年、明けましておめでとうございます。
平素はご愛顧を賜わり、厚く御礼申し上げます。

旧年中は、多大なるご尽力をいただき、誠にありがとうございます。
2022年も、より一層のご支援、お引立てを賜りますようお願い申し上げます。

本年は、新築工事により一層力を入れて、邁進してまいりたいと考えております。

本年も宜しくお願い申し上げます。

DOT。

DOT。
DOT。

 どっと?

 木造住宅を建てて、屋根がかかって、外壁面に構造用合板を張ったり、筋かいを取り付けたり、間柱を取り付けたりしてから、シロアリ対策を施す訳です。
予め工場で注入したり、保護剤に付けたりとする方法もあるのですが、構造用合板等は流石に現場で処理するしかないのかな。
なので、現場で塗布する防蟻剤は必要不可欠です。

 処理をしない事を謳う、健康志向のハウスメーカーもありますけど。
べた基礎が普及して、屋内の被害は考えづらいですが、外壁周辺は可能性が無いわけではないので、何かしらの対策は考えられていると思います。

 その現場処理で使用する保護剤は大きく分けて2種類ありまして、一つが合成殺虫剤系のものともう一つがホウ酸塩です。

 長らく合成殺虫剤系の保護剤が使われてきましたが、これの効果の持続期間は10年?5年?です。
兎に角、多くの処理業者は保証は5年!と言っているようなのですが、柱のそれも外壁側の面の処理しているのに、5年ごとに再処理ってそんな事出来る訳ないんです。
外壁を剥がさない限り、そんな事は出来ませんから現実的には、その効力が失われて(いるだろう)過去の防蟻処理を信じて、若しくは、効力が持続しない事を知らずに住み続ける事になります。

 最近は、ホウ酸塩と言うものが注目されているのかもしれません。

 が、このホウ酸塩は、水に溶けやすいので水がかかると流れてしまうという性質がありまして、現場施工する際には、屋根がかかってから外壁側に防水透湿シートが張られて木材が水濡れする心配がなくなるまでブルーシートで養生したりと、気を使わなければなりません。
土台の裏側の処理はどうしようとか。
それでも、合成殺虫剤系の効果が持続しないのに対して、その効果は永久的に続くのです、水濡れを起こして流れてしまわない限り。

 さて、永久的って、とても魅力的です。
それなら外壁を剥がして再処理する必要もないし。
ホウ酸塩は、完全に無害とは言い切れませんが、鉱物なので蒸散する心配はなく体内に入っても哺乳類は体外に排出する事が出来るのだそうです。
なので、哺乳類意外に対しては危険と言えます。
河川の近くとか、水場の近くは気を付けないといけませんね。

 ホウ酸塩は体の中で栄養を吸収する事の邪魔をする効果があります。
体内に取り入れると、段々と栄養の吸収が出来なくなっていき、最終的には餓死するというメカニズムです。
ですので、効果はシロアリに限らず木を食べるキクイムシ等の甲虫、カビにも効果があるのです。
哺乳類は血液中のホウ酸塩が一定以上の濃度になると、腎臓で濾されて体外へ排出されます。
即効性は無いのですが、巣に持ち帰って巣ごと全滅させる事も夢ではない保護剤なのです。

 シロアリは湿気があって、腐り始めた木材の臭いに惹かれてやって来るそうです。
ホウ酸塩は水分に良く溶けますから、木材が吸湿すると水分と共に内部へ浸透していきます。
湿気の高い部位では、そうやって濃度は下がりますが、自動的にどんどん内部へ浸透していくという現象が起こり、シロアリの被害を最小限(捕食して体内に取り込むことで効果を発揮しますから、少しの食害は発生します)に抑える事が出来るのです。

 そう考えると、例えばべた基礎でない土が露出しているシロアリ被害のあった住宅の床下に、ホウ酸塩で処理した木片を、直接土に触れないようにビニールシートの小片の上に乗せ、それをあちこちに置いて、シロアリに捕食してもらったなら撃退できそう。

 ん?

 これって、ベイトシステムか?
そうか、そうか。
ベイトシステム。
屋内だから露出させて置いても雨水に濡れて流れ出してしまう心配もないし。

良いかもしれません。
定期的に観察して、食害があっても建物に被害が無ければ効果があった!という可能性はありそうです。

研究室内で狭い空間で強制的に食べさせようとすると、ホウ酸塩濃度が高いと食べなくなるそうですので、あまり効果を急ぐあまりにホウ酸塩水溶液に十分に浸したものでは失敗するかもしれませんが、実際の巣の上に置くと濃度が高くても食べるようです。
それは、防衛本能によるものじゃないかと言われています。
ヤマトシロアリは蟻道がある直下に巣がありますから、見つけたら置いてみるのも良いかもしれません。
ただし、蟻道を壊したり刺激をすると、ヤマトシロアリはすぐに移動してしまいますので気をつけましょう。

 こういうのは引用を明らかにした方が良いのでしょうが、明らかにしたところでネット上でタダで見つけた情報なので、真偽も定かでない(掲載されていた所は恐らくちゃんとした団体のサイトです)ので濁しておくことにします。

 あ、DOTというのは、八ホウ酸二ナトリウム四水塩(Na2B8O13・4H2O 英名:Disodium Octaborate Tetrahydrate 略称DOT)と言いまして、水溶液にして使うホウ酸塩の事です。

北側の外壁。

この頃の外壁と言えば、窯業系サイディングで色は白や黒。

 そんな白い窯業系サイディングの住宅で気になるのは、北面。
なにか嫌に汚れているのをよく目にします。

 昔は軽量鉄骨系の住宅で良く見られた、柱や梁のあるところが綺麗でその他が黒く汚れる現象。
それが木造住宅でも発生する様になっています。
なんでかなって思います。

 こういった柱や梁、下地の木材が浮き出てくる現象は外壁ばかりで起こる訳ではないのです。
小屋裏の換気が上手くいっていない軒天や、無断熱の突板またはラミネートの和室の天井とか。

いずれにしても関係しているのは、温度の訳です。

 軽量鉄骨住宅の柱や梁は当然、鉄でできています。
鉄の熱の伝わり易さ【熱伝導】は、木材よりもはるかに伝わりやすいので、接する外壁も温められます。
軒天も野縁【のぶち】と言われる木下地や、和室の天井に現れる桟木とかもそれ以外の場所よりも熱が伝わりづらいので、温かいのです。
温かいと表面で結露してもすぐに乾燥してくれます。

 古い木造住宅の外壁で、そういった現象が起きるとしたらかなり古い建物で、外壁の塗替えなどのメンテナンスをしていないもの。
それもすべてではなくて、僅か。

 なんでそんな事になっていたのか。

>>>以下の内容は、特に実験をしたわけでもなく、あくまでも私の憶測です。ひとりごとです。<<<

 一つの理由は、かつて袋入りのグラスウールが住宅の断熱材の主流でした。
施工方法は、防湿面を室内側の柱や間柱の正面に留め付けるというのが本当でしたが、柱や間柱との間に余計なものを挟み込んでしまうと、その上に留める石膏ボードや、化粧合板が凸凹になってしまうという事を危惧したのでしょう。
また、下地が見にくいという理由もあったようです。
柱や間柱の側面に留め付けるのが、一般的だったと思います。
そうすると、本当は内壁にくっつけて施工しなければならない断熱材が、外壁側にくっついて施工されます。
そうする事で、外壁の表面温度が一様になって汚れも全体的に一様になったと思っています。

 それが、外壁通気工法の普及と高気密化によって覆されました。
外壁通気工法は、その名の通り外壁の裏側を空気が通り抜けるようにしたものです。
これは壁の中の湿気を効率的に排出して、壁体内結露を防ぐ為に採用されます。
ボード系の等の吸湿しない断熱材では問題にはならないでしょうが、グラスウールやロックウール等の繊維系の断熱材では避けなければならないことなのです。
キチンと気密工事が出来て、壁内に水蒸気が侵入しなければ必要もないのですが、高気密に自信がないのか、そもそも意識もしていないのか、万が一の保険の為か採用され続けています。
 将来、気密層に穴をあけられてしまって壁内に水分が侵入してしまわないとも言い切れませんし。

 外壁の裏側を空気が流れると、当然の様に外壁は冷やされます。
それはもう効率的に。
現在の木造住宅の外壁に入れられる断熱材は、85mm以上になっています。
かつては50mmでしたから断熱性能は高まっており、既に木材よりも性能は良いのです。
そうすると、かつての軽量鉄骨系住宅と同じことが起こります。
木である柱や梁の部分が、外から見て暖かいので外壁面もこの部分が温められます。
そうすると、柱や梁部分は白くその他が汚れてしまうという現象が起こるのです。

 冷えた外壁面は結露が起こり、その水分にホコリがたかり、コケやカビが付き黒ずみます。

 さて、問題は何かをここで定めておきます。
断熱性能が上がってしまっている現在で、北側面の汚れを防ぐことは難しいのかもしれません。
表面温度が低く結露が防げないとしたら。
また、植栽に囲まれた環境では、どうしても外気は多湿になり通風も滞りがちです。
ですので、汚れる事は許容します。
ただし、柱や梁が透けて見えるように汚れる事が問題だとします。

 そう考えると、要は、壁全体の表面温度を一様に近づければ解決するはずです。
温度差があるから汚れも一様でないのですから。

 どんな方法があるのか。

 恐らく、外断熱は効果が高いと思います。
ボード状の断熱材で建物を覆ってしまいますから、木部が外壁に接する事はありません。
外壁通気工法も採用出来ますし。
ただし外断熱は新住協では推奨していません。
断熱材を貫通する部分はビスだけですから、外装を支持するのは将来的に不安があるからです。
あくまでも木桟を入れる付加断熱を行います。

 確かドイツの製品だったと思いすが、スライスしたレンガを断熱材と一体化させたものがあったはずです。
これも良いかもしれません。

 後は、内壁の仕上げ材の裏から外壁材の裏側まで断熱材で施工するような工法があったはずです。
外壁の仕上げは左官。
通気はさせない方法です。

 もしかしたら、窯業系サイディングの資材に通気金物による施工方法があります。
これは胴縁を施工せず、嵩上げした金物で外壁を取り付けていきますから、外壁材は建物本体と点で接続され、壁の中で空気の淀みが少ない方法です。
外断熱のビスと同じような問題点が出そうですが、こちらは20mm程度の厚さですからどうにかなりそうです。
それでも開口部廻り、継ぎ目の部分は胴縁が必要・・なんだと思います。
コーキングを打ちますからね。

 窯業系サイディングの色やデザインでも違いがありそうです。
櫛引のような凸凹の多いデザインと、ホワイトが圧倒的に汚れています(目立ちます)。
今は不人気でほとんど無くなってしまったタイル調は茶色いし、割と平滑なので良いと思います。
石調でも同様なものがありますので、その辺りを選ぶのも良いのかもしれません。

 21mmや24mmの厚いサイディングというのも良いのかも。

 ALCも良いかも。
メーカーは断熱材だと言っているとかいないとか。
確かに発泡コンクリートのALCは、他のセメント製品よりも熱は伝わり辛いです。
素材が柔らかく薄く出来ない為、厚さがあるからっていうのもそうですけど。

 木材の外装材というのも。
シルバーになったり黒くなったりと、変化するのが当たり前ですからその変化を受け入れられる人ならば、お薦め。
ただし、採用できるかは地域・地区によります。

 金属系の外壁材も良いかも。
熱伝導が良く温度が一様になりやすいので。


 兎に角、壁内通気工法で窯業系サイディングのホワイトは、気を付けましょう。


12/8追記

 読み返してみると、多少ぶれている感じがします。
壁体内通気工法は、柱外面と外壁との間に通気に必要な20mm程度の空間を設けて、湿気の排出を期待しますが、正しい施工をしないと空気の滞留が発生したり、そもそも期待するほどの通気を得られないとか、方角で効率が大きく異なったりと言われています。

 確か、高断熱高気密が北海道で作られるようになった頃に、壁内結露が問題となり大建工業がオープン工法として発表したもののはずです。
有り難い事です。
胴縁を使うという、職人にも受け入れやすい方法の工法で広く普及しましたが、見よう見まねで行われる事も多く通気が上手くいかないと言ったケースも散見されます。
軒天との取り合いや、開口部との取り合い、下屋との取り合いなど。
空気の流れを想像しながら施工しないと、空気の滞留を招いて結露が発生します。
例えば、開口部はその4周を胴縁で囲いますが、その上下に施す横の胴縁に直交する縦の胴縁を突き付けて施工してしまったりすると、その3方胴縁で囲まれた部分は通気が上手く出来ません。

軒天廻り。
現在は、縦胴縁を先に施工してそこに軒天材を受ける野縁【のぶち】を取付、壁から小屋裏または屋根裏に通気層を繋げますが、最初の頃は小屋裏換気と壁体内通気は別として施工されていた事があります。
壁の通気を小屋裏へ入れると、小屋裏換気孔の必要面積が足らなくなるという事だったのか、単に名称が違うから別にしたかったのか。
いずれにしても、軒天を先に施工してから通気胴縁を施工、通気用の見切を取付けるという事をしていました。
この時、そもそも通気用の見切を採用しないという事もあったと思います。
胴縁を施工したからそれで満足して、出入口まで気が回らなかったのでしょう。

 現在、注意したいのはベランダの手すり壁の扱いです。
ベランダ手摺の上部は笠木が施されますから、外的に閉鎖されがちです。
どうやって通気を処理するかは、一考が必要になります。
また、ベランダの床は屋根扱いになりますが、屋根は通気が必要です。
FRP防水の場合は野地に直接施工しますから、野地の裏側に通気層を考えなければなりません。
万が一、水の侵入を許した場合の対策も考えなければならない部分です。

 通気胴縁は、縦張りのサイディングの場合、通気が上手くいかない事が懸念されます。
縦胴縁に比べれば当然、その効果は低くなるでしょう。
大凡1間間隔で、30mmの隙間を作りそれを互い違いに配置していくのですが・・。
そこで登場したのが、エアホール胴縁と言う胴縁を大きく抉った製品でした。
これを使えば、縦張りでも通気が行えますが、価格が高い事と端材が多く出てしまうのがネックです。
また胴縁の強度も個人的には心配です。

プロフィール

埼玉県鴻巣市で創業40年。 地域に根差し、お客様にとって最適な工事を提供出来るよう心掛けています。

HN:
加藤茂貴
性別:
男性
趣味:
コンガ、ジャンベ等パーカッション演奏
自己紹介:
会社名称:
 有限会社 カトウ工務店
 (1級建築士事務所併設)
所在:
 埼玉県鴻巣市松原1-20-10
tel/fax:
 048-541-1014 / 541-1017

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