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Q-1住宅 / 有限会社 カトウ工務店

地元に根差して40年。高断熱住宅Q-1.0住宅(キューワン住宅)の設計、施工。 翌朝も暖かな家づくりをしています。

七月になりました。②

階段のFIX窓のポリカ、施工しました。
今回は住友ベークライトの熱線カットグレードのポリカエースを採用しました。

 色のラインナップはそこそこあり、クリアマット、クレースモーク、グレースモークマット、ブラウンスモーク、ブラウンスモークマットと5色あります。
マットは、型ガラスのような物だと思ってください。

 それぞれ3mm厚の時の全光線透過率と熱線カット率(単位は%)は、80-39、28-58、28-58、38-58、38-58となってます。
グレースモークが透過率が低く、今回は38%のブラウンスモークを採用しましたが、日中は気にならない程明るく感じます。
色の薄いサングラスをかけた感じですね。
夜になって外が暗くなると、鏡のようになるそうです。
外から見えるという事ですが、既存のFIXのガラスが型ガラスなので心配はありません。

 日中は見た目が良くわからないものの、58%も熱線をカット出来る製品ですから、暑さ対策としては効果が感じられたようです。
 ガラスとポリカの間に空気層を18mm程設定してありますが、この空気はポリカにカットされた熱線によってある程度温められるはずなので、単純に58%減とは言えないでしょう。

 追加でシェード(遮光3級)を取り付ける事になりましたので、冬の断熱効果が更に上がりそうです。
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七月になりました。

久しぶりにサッシの入替工事を行いました。
最近は、断熱対策というと内窓を設置する事がおおいので、サッシ本体を入れ替えるという事はなかなかありませんが、今回は温熱対策に合わせて雨戸も戸袋も変えたいというご希望でしたので、内窓と雨戸一筋を付けて、サッシ本体を残すよりも丸々交換してしまった方が、良いだろうという事でそうなりました。

 既設は、内付アルミサッシに、木製の雨戸。
敷居も鴨居も木製で、戸袋も木製。
築50年近い物件ですから、このような仕様です。

 交換したサッシは、LIXILの樹脂とアルミの複合サッシ、サーモスL。
乾燥空気層に、Low-eガラスを合わせました。

 このサッシ、従来のサッシと同じ取付寸法でも、窓枠の内法寸法が小さいので既設の窓枠の中に窓枠を入れる感じで納める事が出来ます。
従来の交換工事よりも納まりが良く、幅は出隅でも規格寸法で納まります。
 
 また、階段室に大きな木製枠のFIX窓があるのすが、夏季は西日が入り非常に高温になってしまうそうです。
冬の寒さが応えるという事だったと思っていましたが、私の勘違いだったようです。
断熱性の話だと思っていたので、内側にアクリル板をはめ殺しにして取り付けようと思っていましたが、アクリル板では西日対策には期待できないので、急遽、遮熱フィルムの施工を検討しました。
しかし、現在のガラスは型ガラスで屋内側の表面が凸凹です。
フィルムを張るには平滑でないと空気の残りの恐れが多く、対応する遮熱フィルムはメーカーによると無いそうです。
平滑な屋外に施工する方法もありますが、足場が必要になりますし、耐久年数も気になるところです。
また、このガラス、細い針金が入っている所謂、網入りガラスで、網入りガラスの場合、遮熱フィルムを施工すると熱割れ(ガラスと針金の膨張率の差による)がとても発生し易いので施工できないとの事。

 ホームセンターなどで売られているフィルムには、凸凹対応、網入り対応と謳う遮熱フィルムもあるようですが、本職の世界では未だないのです。
と言う事は、何か理由があるのだろうと思います。

 かと言って、屋内に遮熱のロールスクリーンをぶら下げるというのも、効果は少ないので、屋内側に施工するならアクリル板以外の材料でと言う事で、ポリカの採用となりました。

 ポリカーボネート板には、熱線をカットしてくれるものがあります。
熱線と共に可視光線も同時に結構カットしますけど。
クリアだと遮熱カットの効果は低く、色付きの方が(カーポートの屋根等)効果は高いですが、可視光線のカット量も多くなります。
紫外線はもともとカットします。

それでも明るさは犠牲になっても、暑さ対策を優先するという事で、今回はブラウンスモークの物を採用する事になりました。
メーカーに相談すると、膨張率がガラスよりも大きいのでクリアランスに注意してくださいと言う事なので、調べてみると1m当たり1度板温度が上がると、0.0065%伸びるそうです。
冬場の寒い頃、0度として、夏の熱い頃50度とすると50度差ですから、計算すると実に3.25mmも伸びます。
今回は高さが1700mmありますから、1.7倍すると5.525mmですよ。
結構伸びますね。
施工時の温度も勘案してクリアランスを決めます。
まぁ、押縁で納めますから見付12mm(正面から見える高さ・巾)の物で押えるとして検討します。
下のパッキンを5mmで入れると、7mm掛かりで上は0度の時、伸びを見込んで8mmクリアランスの4mm掛かりとしてあげようか。
50度の時に6mm伸びて余裕は2mmですね。
パッキンを4mmにしようか。
押縁を15mmにした方が良いかな。
そんな事を考えながら、寸法を算出して材料の手配を掛けました。

 いずれにしても、ガラスとポリカ板の間に空気層が出来ますから、断熱性が改善され、冬場の窓がら降ってくる冷気も改善される事でしょう。
来週に施工予定です。

エアホール胴縁。

外壁に外壁材を施工する際に、外壁材の方向によって、下地となる胴縁【どうぶち 】の向きも変わります。

 窯業系サイディングが花盛りの現在ですが、その多くは横張りで施工されます。
サイディング本体の寸法が、455mm x 3030mmでこれを横にして、下から上へ張上げていきます。
そうすると、これを受ける胴縁は直交する方向に取り付けるので、柱と同じ方向の縦胴縁になります。

 サイディングは以前、横張りにする場合は直接、柱や間柱に打ち付けていましたが、北海道で高断熱高気密住宅が研究開発されていく過程で、壁の中で結露して土台が腐朽してしまうという事象が発生し、この解決策として外壁の内側で通気して壁の中の水蒸気を外気へ放出する『壁体内通気工法』というものが、オープン工法として開発されました。
 この壁の中での結露と言う現象は、高断熱住宅に限らず発生する可能性があった為、直接柱に留め付けられていたサイディングは胴縁で通気層を作ってそれに留め付けられることが、一般的となりました。

 横張りで縦胴縁であれば、通気は上手くいくというのは分かると思います。
縦胴縁は柱と間柱に留め付けますから、910mmモジュールでは、455mm間隔で、1000mmモジュールでは500mmの間隔になり、胴縁が巾45mm程度ですから400~450mmの巾の空気層が出来上がる訳です。

 一方で問題になるのが、サイディングを縦に張り付ける場合です。
窯業系サイディングが流行る前まで、サイディングというと金属系であり、他には金属のプリントと呼ばれる木の板の模様がプリントされたものや、物置などは小波板であって、いずれにしても縦張りでした。
なので、ベテランの大工では外壁の下地に胴縁(横)を高さの調整をしながら打つのは当然で、逆に窯業系サイディングの横張りで直接柱に打ち付ける事になんとなく(平らに仕上がらないので)抵抗があったと思いますし、縦の胴縁なんてのは打つ意味があるのか思ったかもしれません。
 さて、横に胴縁を施工した場合の通気を考えると、縦胴縁に比べて明らかに上手くいくとは思えません。
横胴縁の場合の通気層のつくり方も考えられていましたが、柱の上で30mmの隙間を空けるとか、外壁の割り振りを意識して施工しなければなりませんでした。
また、その隙間を同じ柱に上から下まで作ってしまうと、その周辺の水蒸気しか排出出来ない事も考えられました。
そこで、縦胴縁を打ち通気層を確保し、横胴縁を取り付けてサイディングを縦に張る方法も考えられましたが、サッシが埋まってしまうという問題がありました。
そこで考えられたのが、胴縁の片面をえぐり取り、隙間を作り出す『エアホール胴縁」という製品です。
エアホール胴縁は、画期的な商品の様に見えましたが、当時はまだ柱面に合板を張る事が少なく、断熱材はグラスウールの袋入りで耳を柱の正面ではなく、側面に打ち付ける間違った施工方法が横行してたため、断熱材は外壁側に押し付けられて、エアホール胴縁のエアホールを埋めてしまう事もありました。
(断熱材を柱の側面に留め付けると、断熱材の室内側に通気層が意図せずに出来上がり、壁の中での結露はしないのかもしれないが、断熱材はその役目を殆んど果たさないので、この状態ではそもそも断熱材を入れる意味があるのかとも言える。夏、焼けた外壁の熱を遮断するという効果はあるが。)

 現在施工している現場では、久しぶりのサイディング縦張りなので、久しぶりにエアホール胴縁も試してみようという事になりました。


 エアホール胴縁は、打ち付ける面の状況によって裏表を変えて打ち付ける物なんですね。
以前使った時はそんな説明なかったので、繊維系断熱材で合板無しでしたが、抉りを柱側に向けて留めて付けました。

 メーカーのサイトでの説明ですと、ボード系の断熱材に留め付ける場合は、抉られた面を断熱側にして留め付ける。
繊維系の断熱材の場合は、施工後膨張する事があるので抉られた方を外側の外壁材側に向けて留め付けるとありました。

抉られた部分が外を向くと、外壁の継ぎ目が抉りに来てしまうと施工に支障があるなと。
思いますが、留め付ける金具や、釘は縦に鉛直方向に並びますから、それに気を付けて取り付ければ何とかなると思います。

 しかし、久しぶりのエアホール胴縁は、昔採用した時よりも抉りが浅くなっている気がします。
ちゃんと機能するのか心配になります。
ちゃんと機能するのでしょうが。

壁先施工。

今まで手掛けた住宅は、Q-1.0を含めて天井→床→壁、若しくは天井→壁→床という施工順番でした。

床の合板を捨て張りする以前は、床→天井→壁の順番でした。
施工効率的にはこの順番か、天井→床→壁が良いのですが、近年は耐火性能も求められますし、Q-1.0住宅の最新の標準施工方法は、壁先行となっています。

 もともと、気密を意識した施工を行うQ-1.0住宅は、省令準耐火と相性が良く、少しの工夫で適合できました。
省令準耐火で求められるのは、外壁の裏側(室内側)は、梁や桁(横架材【おうかざい】)まで石膏ボードを張上げる事です。

Q-1.0住宅では、梁・桁に留め付ける気密防湿シートは気密テープで貼りつけるか、巾3cm以上の乾燥木材などで押えるかのどちらかです。
気密テープは初期強度は強いのですが、耐久性が低く経年劣化で剥がれてしまう事が懸念されますので、乾燥木材等で押える方法が取られると思います。
この場合、壁は必ずしも先行でなくても良いのですが、木材で押えるのは結構手間がかかります。
そこで、石膏ボード(壁)を先に梁・桁まで張上げてシートを抑える事でシートの端部処理も行って、気密性能も挙げてしまうのです。
と同時に、省令準耐火の外壁仕様に適合します。

 屋内の壁については、耐力壁に筋交を採用せずに、石膏ボードや合板を耐力壁に採用した場合は、梁まで張上げる事が必要です。
筋かいでも良いのですが、ファイヤーストップやらなんやらを求められる省令準耐火では筋違よりも石膏ボードで作ってしまう方が施工的に効率的で、性能も優れますからQ-1.0住宅では筋違は採用しない方向になりました。
断熱材を充填する時も、断熱材よりも熱が伝わりやすい木材(筋違)が入るという事は断熱性能が低くなるという事を意味しますし、壁の中に余計な部材が無い方が施工効率も良いのです。

施工的には、やりづらい部分もありますが、性能の為には壁先行という事になります。

軒天の換気口。

軒天【のきてん】。
下から見上げて見える、屋根の軒先の裏の部分に張られた天井材。

 鴻巣市やその周辺の行政区の市街化区域内は、防火地域に指定されていない地域でも、法23条区域という延焼の恐れがある範囲について防火構造の外壁や、不燃材で葺いた屋根を要求される区域です。
軒天は、対象外なので木板を張上げても問題はありません。

 今回、支給された材料は赤松の羽目板【はめいた】。

 軒裏の換気口はどうするか。

 軒天は、ケイカル板と呼ばれる不燃材の5~6mm厚さの材料を使う場合、換気口としてケイカル板の有孔板を張る事が多いのですが、まぁ、この有孔板も有効開口率は6%とか言いますが、実際の所、換気は期待するほど出来ないとかいう方もいらっしゃいます。
また、10年位経過した後に訪れる、外装の再塗装の際、軒天も塗るのですが、この時に穴に塗料が入り込むので穴が小さくなったり、塞がったりしてしまったりする事があります。
そう考えると、有孔板はよろしくないなとは考えています。

 今回は羽目板ですが、羽目板にケイカル板同様に小さい穴を沢山あけるという事も、一瞬考えましたが、そういえば、以前合板にそんな事をしてひどい目に遭った事を思い出し、踏みとどまりました。
小さい穴は面倒だし、きれいに上がらないだろう。
かと言って、穴を大きくすると今度は防虫網を取り付ける事を考えないといけません。
面倒だなと思ったなら、市販されている軒天換気口を採用するしかありません。

 昔の換気口というと、150mmx300mm位の和風な感じの物しか選択肢がありませんでしたが、最近は軒の出が小さい物件も多い事もあってか、細長いものが良く採用されているようです。

 今回は、70mmx900mmというサイズの後付の物が支給されました。

 正直、このタイプの換気口を有孔板がよろしく無さそうだと分かっていても、なかなか採用してこなかったのは、屋外の樹脂製品は劣化しても脆くなってしまうからです。
外装の塗替えの時や、リフォームで外そうとして壊してしまい、更に同じ物、近い大きさのものが見つからないという苦い経験がトラウマになっているとも言えます。
まぁ、その頃のものは硬い物だったので余計に割れやすくなっていたのだと思います。
外さなければ壊す事も無いのですけども。


 さて、軒裏換気口は、小屋裏内部の換気を行う為に必要な部材です。
屋根形状によっては別に無くても良いのですが、軒天が張ってあるタイプであればほぼ付いているでしょう。
小屋裏換気にも規定があって、給気口と排気口の必要面積が決められています。
建築確認申請や、瑕疵保険の手続きで計算式を求められることは無いですが、瑕疵保険の仕様書には記述されていますので、計算して配置を決定します。
この規定が出来たのはそれ程昔ではないのです。
それまでは、『換気口を付ける』という規定があっただけで、必要量までは言及されていなかったのですが、・・いつだったでしょうか。
 そんな事は建築業界には結構あって、例えば、建築基準法では、筋かいなどの耐力壁の配置も以前は『バランスよく』と書かれていただけで、具体的な方法は示されていなかったので、現場で邪魔になると別の所へ移動したりしていましたが、現在は1/4法という方法で規定されています。
 前述の23条区域に関しては、延焼の恐れのある部分は防火構造が求められていましたが、確認申請書に23条区域と記述する様になったのは、確認申請を民間で行うようになってからです。

 小屋裏換気がなぜ必要かと言うと、上手く小屋裏換気が行われない為に、野地が腐ってしまうなんて事が起きている・・筈です。
そんな案件を実際に扱った事がなく、記事で得た知識と、想像の域を出ないのですが。

 昔の隙間だらけの住宅は軒裏換気口なんてなくてもどうにか小屋裏の換気が行われましたが、中途半端に古い建物。
例えば、野地に合板が採用されて(杉の野地板よりも隙間が少ない。透湿抵抗も高い)、外壁は直貼りの窯業系サイディング(外観的な時期的な特徴)で、破風板や鼻隠し板が窯業系で、平板スレート葺きで、更に軒の出が殆んどないというものだと、隙間がかなり減っている(軒天と外壁、破風板・鼻隠し板との取り合いでコーキングが打たれている等)のに換気口を付ける軒天が無く、この頃の建物はまだ棟換気は一般的ではなかったですから、まず、小屋裏換気が十分に行われているなんて事は考えづらいのです。

 小屋裏換気が必要なのは、小屋裏の乾燥状態を保つためですが、水蒸気(湿気)はどこから来るのでしょうか。

 気密層が形成されていない住宅では、室内から天井を通り抜けて暖かな空気と共に水蒸気(人の呼気、料理、ファンヒーター、お風呂等々)が小屋裏に入り込み、冷たい野地裏に触れて野地裏の表面で結露し、野地合板が腐っていくのです。
野地の腐りは、雨漏りも疑われますが、こういうケースも十分に考えられます。

 太陽光温水パネルや、今ですと太陽光発電パネルが上がっていると、その下の屋根は他の何も乗っていない屋根よりも冷えていますから、より結露が起こりやすい環境になっていますので、太陽光発電パネルの採用が義務付けされそうな事を考えると、適正に設計を行い、施工を行わないといけません。

 高断熱高気密住宅ですと、気密処理をきっちり行いますので、室内から小屋裏へ水蒸気が侵入する量は微々たるものなので、小屋裏換気は必要ない!・・という訳ではありません。
あくまでも、気密処理が行われていなかったり、適正でない場合よりもはるかに安心ですが、現在の住宅は、外壁に通気工法が採用される事が多く、壁の通気層と小屋裏が繋がっている場合がほとんどです。
こういう場合、規定されている小屋裏換気口の計算を満たせば安心とはいいがたく(壁の中の換気もする訳ですから)、余裕のある設計が必要となります。
具体的な規定はありませんが、必要換気量が増えていて、給気口が増えているので、排気口である棟換気を増やす設計で良いと考えています。
理想は、棟全部、棟換気かなと思います。

プロフィール

埼玉県鴻巣市で創業40年。 地域に根差し、お客様にとって最適な工事を提供出来るよう心掛けています。

HN:
加藤茂貴
性別:
男性
趣味:
コンガ、ジャンベ等パーカッション演奏
自己紹介:
会社名称:
 有限会社 カトウ工務店
 (1級建築士事務所併設)
所在:
 埼玉県鴻巣市松原1-20-10
tel/fax:
 048-541-1014 / 541-1017

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