袋入りのグラスウールの施工方法を、ご説明してみます。
新築では裸の高性能グラスウールと後張り気密シートで施工していますが、今回は断熱リフォームをしないお宅でのリフォームでの施工状況ですので、あしがらず。
旭ファイバーグラスの10k相当の袋入りグラスウール。
100mm厚は4方閉じられていて施工が楽と言いますが、実際の所短辺の閉じてある部分は施工前に開いてしまいます。
裏のフィルムは切り落とさなくても良いですが、壁に入れる時には表に出てこないように奥にいれてしまいます。
というのは、短辺部分は土台や梁に接しますが、袋に入っていると奥側の角が丸まってしまい断熱性能が落ちてしまうだろうと考えているからです。
長辺方向も同じ理由で性能が落ちるでしょうが、そこは袋入りなので考えない事にします。
もう片方は、表のフィルムを剥がします。
中身のグラスウールと裏のフィルムを3cm以上切り取ります。
3cmはフィルムを留め付けて気密を確保するのに必要な寸法ですので必ず守ります。
と思って写真をよく見るとこのフィルムは『防湿層』とありますね。
この辺の違いはまた別の機会にご説明できればと思います。
両端の短辺にフィルムの耳が出来たので壁に押し込みます。
この時、躯体と隙間が出来ないようにします。
もし長さが足らなかった場合は、切り落としたグラスウール等を詰めて隙間を無くします。
入隅部分はフィルムを剥がし、柱~間柱間になり幅も狭いのでグラスウールの巾を詰め、受材の際でグラスウールに切り込みを入れてグラスウールを柱面まで持ち上げてフィルムを受け材や間柱、柱に正面から留め付けます。
窓下の断熱材施工が完成です。
フィルムがピンと張れてきれいだと思うのですが如何でしょうか。
この後フィルムを抑える工程がはいります。
今回も石膏ボードを張りました。
袋の印字が上下逆さまでも、グラスウールの性能には支障ありません。
施工後に自重でグラスウールが下がり梁下に隙間が出来る事がありますので、壁を塞ぐ前に一度確認します。
と、こういった手順を踏みます。
また、筋違が手前にある場合はフィルムを剥がして筋交に沿って切り込みを入れてグラスウールを持ち上げてフィルムを張り直します。
グラスウールの施工が大変だ、難しいと言われるのは、袋入りグラスウールを前提としておりそのフィルムの取り扱いにあるのです。
別張りのフィルムにすると気密も上がるし、断熱欠損も減らせて性能も本来の性能が発揮されます。
いいことばかりですが、ただ、グラスウールの繊維がより多く飛び散りますのでマスクは必須です。