室内を夏冬通して快適な環境にしようと施工する断熱材ですが、実際に断熱しているのは『空気』である事をしっていますか?
ま、真空断熱材のは空気を抜いてしまうので当てはまりませんが。
空気の断熱性能(熱が伝わりにくい)って、とても優秀なんです。
欠点は温まると上昇し、冷えると下降して対流が発生してしまう点です。
対流が発生すると、空気と空気に接する壁との間で熱のやり取りが発生し壁の温度が下がり、断熱性能は発揮され無くなってしまいます。
つまりは、空気に断熱させる断熱材は空気を移動させないようにする事が必要になるのです。
このことは、サッシのペアガラスを見ると分かるように、断熱性に乏しいガラスの間に空気層を作る事で、断熱性能が飛躍的にupします。
移動しない空気の断熱性能が良く分かります。
じゃあ、空気層を厚く取っている二重サッシの方が、もっと断熱性能が高いんじゃないか?と思われるかも知れません。
空気層を厚くすればするほど断熱性能が上がるのであれば、トリプルガラスにする意味はないのですが、そうではない理由があるのです。
密閉された空気層は厚さ2cmまでは断熱性能が良くなっていきますが、2cmを超えるとガクンと悪くなります。
空気層が厚くなることで中の空気が対流を起こしてしまうその境界線が2cmなのです。
ペアガラスの登場当時は6mmの空気層でしたが、現在は16mmです。
ペアガラスで20mmまで行ける訳ですが、それよりも10mmを2層とりトリプルガラスとした方が断熱性能は上なのでトリプルガラスがより性能の高いガラスとなります。
5枚ガラスというものもあり、断熱性能はもはや壁同等を実現しているそうです。
グラスウールやロックウールの繊維系だけでなく、発泡系も内部に気泡をもっていてそこに空気を閉じ込めて断熱性能を確保しています。
どれだけ多くの空気を動かないように出来るかによって断熱性能が変わるのです。