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Q-1住宅 / 有限会社 カトウ工務店

地元に根差して40年。高断熱住宅Q-1.0住宅(キューワン住宅)の設計、施工。 翌朝も暖かな家づくりをしています。

グラスウールのお化けの話の事。

先日開催した現場見学会で、断熱材について『グラスウールは垂れ下がる』と指摘されました。

 この話、グラスウールという素材のむか~しむかしの話でお化けのようなものです。
他の断熱材と比較する場合に必ず言われるグラスウールの吸湿し易いという欠点で、正直、『また出たよ』と思ってしまいます。
阪神淡路大震災の時に、在来工法はダメだ!と言っていたツーバイフォーの図式と同じだなと思います。
 グラスウールも在来工法も他の断熱材や工法に比べ歴史も長く、採用案件も圧倒的に多いのですから、断熱材、耐震性に関心の無い頃の物件と現在のものを比べて、劣っているのは当然です。
 時代と共にその素材に対する施工方法は見直されて変わってきています。
同じグラスウール、製材を使っているという理由で、50年も前の工法と新素材を採用した現在の工法を同じ土俵で比べても意味がないでしょう。
比べるのならば、現在のグラスウール、製材を使った工法で比べないといけません。

 断熱材の性能はそれぞれ一長一短(コスト、性能、性質、施工性等)があるので、すべてにおいてにすぐれているなんて断熱材は正直ありません。
重要なのはどんな材料を使ったとしても、快適な省エネ住宅が出来上がれば良いのです。
 とは言っても、すべてにおいてすぐれている断熱材がない以上、何かを理由に選ぶ事になるのですが色々考えて私が採用したのが、新住協のグラスウールによる断熱工法だったのです。
 不燃材である事、材料費が安い事、壁や床、天井と使いまわせる事、より高い性能にも対応し易い事、職人になじみのある材料で特別な道具なしに施工できる事、将来の増改築時でも対応が簡単であろう事、住宅の解体時にも分別が簡単である事、誰でも施工できるオープン工法である事というのが主な理由です。

 壁の厚さいっぱいに入れるのは、高性能グラスウール16kの中でも自立する程腰の強い商品を採用していますので、施工後に下がって隙間が出来ることがありません。
防湿シートは壁内結露を防ぐ為に、水蒸気の侵入を防ぐ為に施工します。
現在のグラスウールは繊維一本一本に撥水処理が施されているので、濡れづらく、もしも濡れたとしても乾燥も早いのです。
 また、柱などの木材に含まれていて、施工後に蒸発する水蒸気を排出する為のメカニズムもありますので、グラスウールが壁の中で水を吸って垂れ下がり、土台や柱を腐らせるなんて事はありません。

 ただし、あくまでも正しい知識と施工方法で施工した場合でのことです。
それはどんな断熱材を採用しても言える事です。
理屈ではどんな材料でも充分な性能を発揮するのですが、現場での理解がなければどんな優れた材料、工法でもその性能を発揮する事は無いのです。
そういう意味では、どの断熱材を採用するという事には余り意味がないなと思っています。
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プロフィール

埼玉県鴻巣市で創業40年。 地域に根差し、お客様にとって最適な工事を提供出来るよう心掛けています。

HN:
加藤茂貴
性別:
男性
趣味:
コンガ、ジャンベ等パーカッション演奏
自己紹介:
会社名称:
 有限会社 カトウ工務店
 (1級建築士事務所併設)
所在:
 埼玉県鴻巣市松原1-20-10
tel/fax:
 048-541-1014 / 541-1017

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