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Q-1住宅 / 有限会社 カトウ工務店

地元に根差して40年。高断熱住宅Q-1.0住宅(キューワン住宅)の設計、施工。 翌朝も暖かな家づくりをしています。

高断熱住宅の断熱以外の所②。

最近の住宅を見たお客様の多くが
『最近の家は、窓が小さい』
とおっしゃいます。

 私は、この時に
『小さい窓は開けておいても人間の出入りが不可能なので、防犯上有利なうえ、換気も出来るんです』
とか、
『建物の外側(外皮)の断熱性能を上げるために、断熱性能の低い窓の面積を小さくしたり、西日を避ける為に小さくするんですよ』
と言います。

 窓の役割は、採光、採暖、通風(換気)、景観などがあり、それぞれが省エネに貢献する事が出来ます。
採光は室内を十分に明るくして、照明器具の使用時間を短く出来ます。
採暖はお日様の熱を室内に取り込み、冬の暖房時間を短く出来ます。
通風は春秋の中間期や、夏の夜に効率的に行う事で冷房時間を短く出来ます。
景観は直接省エネにはなりませんが、外の景色が良く見渡せるという事は、外からも家の中が良く見えるという事になります。
外からの視線を遮る事を考えると、省エネ性能にも関係してくることがあります。

 採光や採暖は、窓を大きくすれば効果が大きくなり、小さくすれば効果も小さくなります。
また、採暖については方位と大きさの関係が重要になり、例えば西側に大きな窓を設置すると夏の西日で、室内が非常に高温(オーバーヒート)になり過ぎて就寝時に室温が下がらなくなることもありますので、小さくしたりいっその事無くしたりという事も考えます。
その一方で、冬の時期は西日も室内に取り込んで部屋を暖める事で暖房時間を短くする事が出来ますから、冬を考えるとある程度大きく取りたいなと考えます。
 南面は夏のお日様は高いので、庇を少し出すことで遮る事ができ、冬はお日様が低くなるので部屋の奥まで取り入れる事が出来ますので、南にはお日様の熱を取り込みやすいガラスを採用します。
冬場の縁側はポカポカして、おばあちゃんと猫が日向ぼっこ。
そんなイメージでしょうか。

 通風は、室内の熱を外に排出するのに大きく役に立ちます。
窓の大きさは採光や採暖程に大きなものは必要なく、大きさよりも取り付ける位置が重要になってきます。
換気扇に熱の排出をさせるよりも、効果が大きくエネルギーも必要ありません。
通風は部屋の異なる方位の壁、2ヵ所以上に付ける方法のほかに、高さを変えて取り付ける方法があります。
 前者は風による通風で、風がない場合には通風が出来ませんが、風があるときには効果が大きく、涼しさを得やすいです。
また、地域や周辺環境によって風の方向が変わりますので、効率的に風を取り込むにはそういった事も、考慮して窓を設置します。
 後者は空気の温度差による通風(重力換気)で、暖かい空気は高いところにある窓から外に出ていき、低い窓から冷たい空気が流れ込んできます。
風速は速くないので、風のような涼しさはこれでは感じませんが、室温を一定に保ちやすい方法です。
1階の窓から取り込み、2階の窓から排出するように家全体で通風できるように計画します。
夏の夜に十分な通気ができると、エアコンの使用を抑えられ、翌朝も涼しく目覚められます。
重力換気は、高低差が必要なので平屋では効果が少なくなります。

 一般的にはこんな感じなのですが、土地の条件やお客様のご希望や、住まい方で変化してきます。
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プロフィール

埼玉県鴻巣市で創業40年。 地域に根差し、お客様にとって最適な工事を提供出来るよう心掛けています。

HN:
加藤茂貴
性別:
男性
趣味:
コンガ、ジャンベ等パーカッション演奏
自己紹介:
会社名称:
 有限会社 カトウ工務店
 (1級建築士事務所併設)
所在:
 埼玉県鴻巣市松原1-20-10
tel/fax:
 048-541-1014 / 541-1017

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