H28省エネ基準を大きく上回るQ-1.0住宅のような高性能な住宅の場合、暖冷房は全館暖冷房にした方が省エネになります。
今までの(H28省エネ基準でも)住宅は、間歇(かんけつ)暖冷房という必要な部屋だけ、必要な時に暖冷房を行うものでした。
この方法、使うエネルギーが少ないと思うでしょう。
それは、今までの住宅の断熱性能が低い住宅では正解なのですが、より高性能な高断熱住宅の場合は、当てはまりません。
なにより全館暖冷房の方が家中、どこでも室温が同じ位なのでヒートショックのリスクが少なくなります。
間歇暖冷房よりも全館暖冷房の方が、快適に暮らすことが出来ます。
炊飯器で言うと、これまでの(H28省エネ基準の)住宅で全館暖冷房を行うと炊飯中のようなもので、Q-1.0住宅等の高性能な住宅では保温状態という感じでしょうか。
前者はフルパワーで暖冷房を常に行いますが、後者は室温を一定に保つのに必要な分だけの段冷房です。
さて、鴻巣の地域でのQ-1.0住宅では暖冷房にはエアコン(ヒートポンプ)を使用する事が一般的です。
これは、エネルギー効率が他の段冷房器具に比べてとても優れている事と、エアコンで十分な暖冷房が行える事等、地域の特性があります。
設置するエアコンは暖房用と、冷房用の2台で十分な家も作る事が出来ます。
暖房の暖かい空気は上昇して天井付近に溜まります。
天井付近が比較的高温になりますが、床面の温度が高く高さ方向の温度差も小さいので、不快に感じる事はほぼありませんが、吹き抜け等は多少の温度差が発生するのでシーリングファンを付ける事で、ちいさな空気の移動が起こりより快適になります。
冷房の場合は反対に冷たい空気が床に溜まります。
この冷たい空気は重い為、シーリングファンなどではなかなか高いところに持ち上がりません。
なので高いところに付けて効率的に落とす事を考えるのです。
冷気の通り道をどこにするかを考えます。