高断熱住宅を考える時に、よく言われるように『熱が逃げにくい』ので、不要な熱を室内に取り入れないように気をつけます。
窓から日差しが入ってくれば、熱も一緒に入ってきます。
夏の日差しは高く、冬の日差しは低い。
窓の上の軒の出の工夫で、南の日差しのコントロールは比較的簡単に行えます。
南面にはベランダが取り付く事が多いので、これを日除けとする事も多くあります。
また、屋根の軒の出は80cmくらいになると、室内に日差しが全く入らない日が出てきます。
一方、東西面はお日様の高さがありませんから、軒の出や、庇では日差しを遮る事は出来ません。
冬の日差しはウエルカム。一方夏の日差しはノーサンキュー。
この二つを実現するには、それぞれの季節に応じて対策をとる必要があります。
窓の外にブラインドやロールスクリーン、すだれ、グリーンカーテンなどを活用するという方法があります。
もしも、そういったものを付けずに外観をスッキリ見せたいというのであれば、遮熱ガラスを採用してしまうという方法もありますが、冬の採暖は少なくなり、夏の遮熱も外に取り付けるものに比べると劣りますが、ここは何をとるかという事が重要かと思います。
また、ガラスフィルムを施工するというのも遮熱の効果は高く、屋外側に施工するものであれば90%以上の遮熱効果がある製品もあります。
他に、庭木を積極的に採用するという事も手段としてあります。
植栽は、手入れが大変という声もありますが、緑があるお客様のお宅へ伺うと、緑の良さを感じます。
この分野は私、苦手なので大したことは語れませんが、基本的には落葉樹と常緑樹の使い分けです。
落葉樹は夏に緑が生い茂り日差しを遮り、冬には葉が落ちて枝だけになり日差しを通します。
常緑樹を北側に植えると、北風を防ぐ事ができますし、夏の東西からの日差しも遮ってくれます。
また、地面をコンクリートなどで舗装せずに、土のまま、芝生などを植えたり、ウッドチップを敷き詰めたり、池を造ったりすることで、室内に入って来る風がここで冷やされて、室内が涼しくなり、夏の時期に効果が出ます。
お庭が大きく取れ、建物の周囲に余裕があるのであれば、採用したい方法です。