国の施策として進められてきていた『小規模住宅の2020年省エネ基準義務化』ですが、昨年、どうやら見送りする事が、ほぼ決まったようです。
とても残念に思います。
日本の省エネ基準は、世界的にみたら可愛らしい基準です。
とても『省エネ』なんていえないレベルなのですが、見送りとなりました。
そんな嫌な予感は発表当時から感じていたのですが、世界的に省エネ化が進んでいる状況を考えると、今回こそは実現するだろうと思っていましたが、残念なことに見送りになりそうです。
日本はまた、世界から『ダメな国』と思われるのです。
そもそも、『義務化』と言っている時点で、省エネ基準にすら達していない、正しい断熱施工がされていない住宅を建てている業者が沢山いるという事です。
そうしてそれは、建て主が希望して建てているとは到底思えませんし、省エネ基準を守らなくても、問題がない事も知らないでしょう(融資条件は別です)。
省エネ施策は一体だれの為なのか。
世界的な省エネの流れに逆行するような決定を、心の底から残念に思います。
とても胸を張れるような省エネ基準でもないレベルですが、義務化されることにより施工者の意識の改善につながり、全体のレベルが底上げされ、より一層の省エネに進むと思っていました。
そしてそれは時間はかかりますが、なにより、そこに住む人たちに経済面でも、健康面でも利益をもたらすことになり、更には国全体のエネルギー消費量を抑える事に繋がりますし、医療費の削減にも期待できるかもしれません。
業界側から建て主の意識改革を促す方向が望ましいのですが、それも難しくなりました。
消費者側からの働きかけで、業界が変わるという事に期待します。
次世代の子供たちに、少しでもきれいな地球を渡せたらと思います。