台風15号の被害で千葉県内の住宅の屋根にブルーシートが被せられる様子がTVで移されていますね。
鴻巣でも先の3・11の時に瓦屋根の棟が落ちたケースが多くありました。
発生直後から屋根に上り、ブルーシートを掛けました。
ブルーシートを掛けてその抑えに、崩れた棟の瓦や葺き土を土嚢袋に入れたものを載せたり、紐で樋受金物に留めたりしました。
しかし、ある現場で隅棟の軒先に置いておいた土嚢袋が落下するという事がありました。
幸いにして落下時に下に人はいなかったので、けがを負わせてしまう事はありませんでしたが、もしもの事を考えると恐ろしくなったことを覚えています。
また、土嚢袋や紐は必ず劣化します。
シートもしかりですが、土嚢袋が劣化して持ち上げただけでも破けてしまうと、また新しい袋に詰め直すという作業が発生します。
屋根の上の不安定な足場で、重労働をするのは安全性もコスト的にも不安があります。
ブルーシートとの付き合いは長くなりますので、先の事も考えておくことが大切です。
その一件があってから屋根の養生を変えました。
ブルーシートは使いますが、土嚢袋や瓦で抑える事はしません。
ただし、至急の場合は押える方が圧倒的に早いですから、まずはそういった方法で養生し落ち着いたら順次変えていくという方法が良いかと思います。
使う資材はアルミテープです。
屋根は直射日光に晒される為、建物の部位でも過酷な条件の所です。
ここにクラフトテープや、ガムテープ、その他の紙や樹脂系の粘着テープを使うと劣化もするし、粘着剤も残ってしまいます。
その点アルミテープは、金属ですから劣化しずらく瓦の形に良く馴染み、形も維持してくれて、粘着剤も残りづらいのです。
ブルーシートとの相性は今一つですが、簡単には飛ばされません。
ブルーシートに重しを乗せて抑えようとするのは、風で飛ばされないようにする為ですが、シートの下に風が入るとバタツキと共に持ち上げられてしまう事があります。
角材にブルーシートを留める方法も試しましたが、簡単に持ち上がってしまいました。
それよりもシートの下に風を入れないようにしてあげると強い風が吹いてもシートは持ち上がりません。
1、2カ月すると端の方がめくれてしまう事もありますが、完全に飛ばされた事はありませんでした。
もし飛ばされても、土嚢袋が落下するよりも安全でしょう。
また、直すのも簡単ですし資材も少なく交換もスムーズです。
ブルーシートは厚手の物を使い、1枚では不安なので折って使いました。
その場合、端をアルミテープで貼り合わせて袋とじにして使いました。
折った中に風が入ってしまうと危ないですから、あくまでも1枚のシートの様にして施工する事が大切です。
また、瓦の凹凸に沿って貼り付けていきますから、巾方向は実際の長さよりも長くなりますので、それを見越した大きいブルーシートを用意します。