忍者ブログ

Q-1住宅 / 有限会社 カトウ工務店

地元に根差して40年。高断熱住宅Q-1.0住宅(キューワン住宅)の設計、施工。 翌朝も暖かな家づくりをしています。

シェアでんきとかいうもの。

東京都では、2025年4月以降の新築建物に太陽光パネルの設置義務が決まったようですね。
いずれ追随する自治体が出てくることでしょう。
もしかしたら、一定規模以上とか条件を付けて国策になるかもしれません。


 お客様においては結構な負担増ですが、その対策になりそうなものを見つけました。


 先日、会社に一本の電話がかかってきまして、内容は『無料で太陽光パネルを設置できますよ』という内容で、まぁ、以前からよく聞く話だなと思いましたが、それでも聞く気になったのはなぜだったのでしょうか。
 
 突然かかってくる売り込みの電話に良いものはないと思っていますが、たまに気になる内容のものが含まれます。
見分け(聞き分け)方があるわけではないのですが、話に付き合うか付き合わないかは、オペレーターの対応が重要だなとは感じます。

・メリットばかりを推してくるのはNGですよね。
・後ろで他のオペレーターの声が聞こえてくるのもNGですよね。
・近くを営業が回っているというのもNGですし、
・訪問前提で話を進めるのもNGです。
・なんとなく誠意を感じる物は良いですね。


 その会社は、『シェアでんき』という会社で太陽光パネルを無料で設置も含めて提供するといっていまして、怪しい感じではあるのです。
怪しいのですけど、『多くの工務店さんや、ビルダーさんに導入していただいていまして・・』という事も言っていて、相手の話し方も落ち着いていて感触が良かったんですね。


 以前、パネルを設置した時には(お客様が見つけてきた業者)、お客様負担で設備を設置するものの、設備本体と設置費用をローンを組み、その支払いを売電料金で賄うという実質無料といものでした。
しかしこれは、無料ではないですよね。
言うならば実質無料。


 今回のシェアでんきは、会う事を快諾したらメールにて資料を送ってくれて確認しました。
その内容をみると、設備本体と設置費用とメンテナンス費用などはシェアでんき負担で、お客様はその太陽光パネルで発電した電気を東電よりも安い料金で使用できるというもの。

 言い方を変えると、シェアでんきに屋根を貸すかわりに、そこで発電した電気を東電よりも安く提供されるという内容。
設備は15年経過すると、無償で譲渡されるのでその後はシェアでんきに電気料金を支払う必要はなくなるようです。
そうですよね、シェアでんきにしたら撤去費用とか原状回復なんてことを考えたら、無償譲渡の方がよいですよね。


 契約期間中の余剰電力は、東京電力に売電されて、その収入は全額シェアでんきに入るので15年経過して設備を譲渡するまでに設置した設備費用を回収して、十分な利益も確保できるというモデルなのでしょう。

 お客様にしてみれば、毎年電気料金の見直しはあるようですが、東電の半分から2/3位の料金なので、その差額で設備の導入費を15年かけて賄ったと考えれば良いのかもしれません。
電気料金は、今後どうなっていくかは分かりませんし、正直、大きく下がるとも考えづらいです。


 新築費用に上乗せして発電パネルの設置費用を捻出できない場合には、選択肢に含める事が出来るかと思います。


 先のローンで賄う場合、設置した設備の容量は、確か発電所扱い(自家消費なし)で申請したとおっしゃっていたので10kwだったと思います。
これは、売電価格と設備価格と返済期間を考えて容量を決めたのでしょうから、大きくなったのだと思われます。

 一般的な個人住宅の場合、10kWというのは載せ過ぎで、通常は半分以下の3~5kWです。

 大きな設備は更新費用も大きくなりますから、そういう面でシェアでんきはどれくらいの容量を提示してくるかは分かりませんが、流石にここまで大きくはしないでしょうから将来的な金銭面の不安は少ないでしょうか。

 契約期間中は、設備の故障は当然ながら、雨漏りの保障もしてくれますから、初期費用を抑えて太陽光パネルを設置したいという方には良いかと思います。
契約期間を越えたら、その後は売電収入も発生します。


 設備の更新はというと、パネルは恐らく問題はないですがパワコンは15年程度の寿命と言われますので、いずれ交換する必要が出てきます。
それでも、パネルを含め全体の新規導入に比べたらコストは抑えられますし、収入も期待できます。
この時期は外装の塗り替え時期にもなります。
出費は抑えたいですね。



 以前、電気も地産地消の時代が来るだろうとこのブログで書いたことがありますが、そういう方向に、やはり向かっているようです。

 地域で消費する電力は地域で発電する。
 地域で発電するというのは、各建物の屋根の上で行えばあたらめて広い土地を用意して大型の発電所をもける必要もなく出来ます。

 そして、発電した電気は、地域の拠点に集め各建物に送電していく。
まあ、集めなくてもシェアでんきのように、そのまま自家消費しても良いのですが、それでも使いきれない余剰電気は蓄電設備に貯めて、天候不良時や夜間に供給し賄えるようになると、地産地消といえるでしょうか。

LPGのバルク貯槽みたいな。
小型の高容量の蓄電設備を設置して、その地域だけで利用する。

 将来的に、分譲地には必須の設備になったりして。
 しかし、更新の問題とか、初めの住人は条件を理解してそこに住むでしょうが、その次の住人が同意して利用するかは分かりませんし、設備の更新時にその費用負担の計画も破綻しているかもしれません。

そうなると、戸建て住宅では難しいでしょうか。

集合住宅であれば可能な気もしますが、メンテナンス費用が高額になってメンテナンス積立金が足らずに何も出来ない建物が、把握できているだけでも1/3もある(『NHKあさいち』でやってました)そうなので、メンテナンス費用の上昇は避けられない蓄電設備、難しいかもしれませんね。


 行政が管理するのが良いのかな。
PR

コメント

お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

プロフィール

埼玉県鴻巣市で創業40年。 地域に根差し、お客様にとって最適な工事を提供出来るよう心掛けています。

HN:
加藤茂貴
性別:
男性
趣味:
コンガ、ジャンベ等パーカッション演奏
自己紹介:
会社名称:
 有限会社 カトウ工務店
 (1級建築士事務所併設)
所在:
 埼玉県鴻巣市松原1-20-10
tel/fax:
 048-541-1014 / 541-1017

フリーエリア