今年の夏は、本当に暑い日が続いています。
9月目前で多少秋の臭い(朝夕の空気の冷たさ)がしてきていますが、まだまだ日中は猛暑日だったりしています。
断熱改修は今後、メジャーになるのでしょうか。
S56以前をターゲットにした耐震補強は、築年数44年以上となり実在する建物はかなり少なくなっており、終息していくんでしょうね、S56以前の物件については。
これ以降では、現行基準の壁量は最低限満たしていますから、そう簡単には倒壊しないでしょう。
しかし、バランスについては悪いものが残っていますから、H12の四分割法が施行されるまでの間の物件については、診断して確かめた方が良いと思います。
あくまでも壁量は足りています(はずです)から、NGとなってもバランスを取る為に数カ所の耐震壁追加で評点を1.0とすることは十分可能です。
で、そんな話をとある営業さんと話していたら、耐震改修の時に断熱改修もするのですかと聞かれました。
『耐震診断自体が、行政の補助金(S56以前が条件)があるからで、その年代の耐震改修なんてコストが結構かかってしまうのに、その上断熱改修というのは難しい。』
と、返事をしたと思います。
この位の年代の物件だと、当然のように天井に断熱材がないし、壁も桁・梁下に届いておらず天井までが当たり前です。
床はグラスウールですが、床下の湿気対策が無いので垂れ下がってしまっていたりします。
それでも、床下と天井(小屋裏)の断熱改修は、意外と簡単だと思います。
現場発泡の断熱材を吹き付けてもらえば、気密も防湿も同時にできます。
外壁はですね。
外側に板状の断熱材を張り付けて、その上に仕上の外壁材を施工する事が比較てき簡単に出来る方法だと思います。
若しくは、内側に薄手の断熱材を貼り付けるとか。
イメージはですね。
現在のスタンダードと思われれる、外壁通気工法の場合、この通気層を機能させなくして挙げなければなりません。
これを止めておかないと、外壁に断熱材を補強した意味がなくなってしまうからです。
この通気層は、そのまま小屋裏へつながっていることが多いので、天井の現場発泡断熱ではほとんどの場合、止める事は出来ないでしょうか。
外壁側での処理が必要になるでしょうね、外に断熱補強をするのであれば。
その対策に内壁の内側に断熱補強をする事も出来ると思います。
が、この場合に問題になるのは階間の部分。
1階の天井裏と2階の床下の空間。
無断熱の部分(1階天井~胴差下)があったりすると結露の発生が危惧される部分です。
結露が発生してしまって、腐朽してしまったら大惨事に発展するかもしれません。
建物を長持ちさせるとのなら断熱補強なんてしなければよかった!という事になるかもしれませんから、注意が必要な部分です。
断熱改修は、単純に断熱材を追加すれば済むというほど、単純ではないのですよって話でした。