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Q-1住宅 / 有限会社 カトウ工務店

地元に根差して40年。高断熱住宅Q-1.0住宅(キューワン住宅)の設計、施工。 翌朝も暖かな家づくりをしています。

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和室の畳を床板に。

和室の畳をどけて、床を張るという工事の依頼は多いです。
落ち着ける、寝転がれると精神的に癒しを得やすいという利点は多いですが、生活様式が西洋化して久しく、高年齢化により床に座る形式よりも椅子、ベッドの生活を意識し始め、将来の介護の事まで視野にいれると畳よりも、何かと使い勝手の良い床にしたいという事も多いものです。

 和室があるという時点で、かなりの築年数が経過した住宅だと思ってください。
現在のべた基礎が標準となっている住宅の場合、今回の話は当てはまらないかもしれません。

 床(畳、フロア)のリフォームは、
①床束、大引、根太まで丸ごと作り替える方法
②既存の床板に重ねる方法、
③畳を外すと出てくる荒床【あらゆか・・仕上げてない床という意味でしょうかね】の上にで根太を置いて床を張る方法
があります。

②は既存が床の場合で、③は畳の場合。
①はどちらの場合でも対応できる方法です。

 古い住宅の床は、ほとんどが平らではないです。
布基礎が標準で、床下は土のままの建物で、床がまず平らである事は稀です。
凸凹した床の上に新しい床をそのまま作ると、凸凹なままです。
凸凹なので、無理に床板を張りこむと床鳴りの原因になったりします。

それでも、出来るだけ水平に近づけたい。
水平でなくても平らであれば良い。
そう考えた時に、どうすれば良いのかを想像してみてください。

 コンクリートのような流動的な材料を既存の床の上に、凸凹の最大値を超える位の厚みで流し込んでみますか。
そうすれば、概ね水平になるはずです。
しかし、コンクリートは重量がありますし、穴があれば流れ出してしまいます。
なによりとても冷たく、とても硬い床が出来上がります。

 面の凸凹を面で処理しようとすると大変です。
 なので、面の凸凹は線や、点で処理をします。

 新しい床を水平にしたいと言えば、①か③が可能で、②はあくまでも既存に準じて凸凹になります。
床が凹んでいるのは壁際で、部屋の中で大きな荷重を支えている柱近くが大きく下がっており、部屋の中央が一番高くなっていることが多いです。

 今回の工事は、物置なのでコスト優先、畳をどけて合板を張るという工事になりました。
畳をどけてレーザーレベルで高さを計測すると、部屋の周囲で約20mm程度の高低差があり、部屋の中央を含めると最大で40mm近い高低差となりました。
今までは畳があったので、多少の凸凹は畳が吸収してくれていましたが、このまま板を張ってしまうのは、この高低差が気になりますというか、部屋としてどうなのか。

 と言う事で、今回は③の方法を採用し、根太の高さを調整する事で水平にしていきました。
採用した根太の高さは45mmとしました。
既存の根太は455mmピッチで施工されていて、荒床も15mmあるので根太の最小の高さは20mm位でも十分でしょうか。

 一番低いところでは、パッキン(飼い物)を入れて【点で処理 】、45mm以下の所は根太を削り調整【線で処理】します。
正直、この調整が一番大変な作業です。
原則的には、パッキンで点で処理するのか作業も楽なのですが、凸凹が酷い時は根太を削る方が強度を保てますし、途中で継ぐことも減らせるのでそうします。
たとえば今回の場合、一番高いところは20mm位になりますが、15mmの根太材で5mmのパッキンとするのは強度的に問題が出てきます。
薄くなってしまう所は出来るだけ線で支えるようにします。

 根太の厚みの調整は殆んどは今回の様に凸凹の差が大きいので、実際は丸鋸で割きます。
カンナで削って済む位であれば、根太の太さを変えてパッキン施工にします。

 新しい根太を、既存の床にビスで留め付け根太の両端(若しくは削り始める所)にレーザーレベルを使って高さを出し、墨壺で墨を打ちます。
ビスを抜いて根太を外して、墨に合わせて丸鋸で根太を割いて、今度は裏返しにして根太を固定
し、既存の根太の上で高さを確認して出来上がりです。

 床が凸凹になっていると言っても、線で見ると大凡、弓なりになっていますから、この方法で概ね平らにする事が出来ます。
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プロフィール

埼玉県鴻巣市で創業40年。 地域に根差し、お客様にとって最適な工事を提供出来るよう心掛けています。

HN:
加藤茂貴
性別:
男性
趣味:
コンガ、ジャンベ等パーカッション演奏
自己紹介:
会社名称:
 有限会社 カトウ工務店
 (1級建築士事務所併設)
所在:
 埼玉県鴻巣市松原1-20-10
tel/fax:
 048-541-1014 / 541-1017

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