地元に根差して40年。高断熱住宅Q-1.0住宅(キューワン住宅)の設計、施工。 翌朝も暖かな家づくりをしています。
新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。
随分と遅い挨拶となってしまいました。
昨年の神社の改修工事が終わり、気が抜けたのもあり少しゆっくりしていました。
さて、今年も営業を始めています。
下水の接続工事や、浴室の改修工事、外装のリフォーム等。
ありがたいことに様々なご依頼をいただいております。
弊社のお客様からは、ご相談は無かったのですが、1月9、10日頃の冷え込みで水道管が破裂する事例が市内で多く発生しています。
市内の水道工事店は一人の職人が1日5件と、修理に奔走したそうです。
確か3年前にも同じように水道管が破裂したり、凍結する日が多くありました。
その時には、破裂はしませんでしたが、その前の年にキッチンリフォームをさせていただいたお客様から頻繁に給湯配管が凍結してしまい、昼まで出てこないという事を言われました。
その時には、厚く保温材を巻いて対応しましたが、巻いた後に凍結するほどの冷え込みが無く結果が出ないままになってしまっていました。
それが、今年の冷え込みで凍結してしまったというご連絡をいただき、昨年導入したサーモカメラを持って伺いました。
お伺いしたのは、午後1時で、凍結は解消していましたが、サーモカメラで見れば温度の低いところが凍結に関与していると考えました。
配管は、屋外据え付けのガス給湯器から出て地中に潜り2m先の洗面室のところで、外壁面を露出配管で立上り屋内に入っていきます。
この洗面台は出なくなる事はあるものの、すぐにお湯は出るようになるそうです。
その立上り配管の途中から分岐して、キッチンへ横引きの露出配管でやはり2m先で屋内に入ります。
露出配管は、外壁からサドルと言われる支持金物で固定され、保温材を巻かれています。
洗面所の分岐からキッチンまでは架橋ポリという樹脂管で配管していますから、昔の鉄管程凍結する心配はない筈ですが、頻繁に凍結してしまったのです。
保温材を重ねて厚く巻いても。
こうなると怪しく見えるのは、配管を支える支持金物と、屋内へ入る部分に使われている金属製のジョイント配管のエルボ。
サーモカメラで見てみると、サドルの部分の配管が、他の直管部分よりも温度が低いことが分かります。
また、エルボ近くのサドルは温度がかなり低くなっています。
その一方で、エルボ部分は温度が高く表示されているので、保温材の欠損がある事が疑われます。
この部分は、直管の保温材を加工して巻くので欠損部分が出易いのでしょう。
上の画像が現状で、すでに各部分の温度の表示もありますが、サーモカメラの色付きの画像はこちらです↓。
手前の赤く表示されている縦の配管が、洗面室に入っていく配管です。
左上のスポット1~4は、画像中の十字カーソルに対応しています。
スポット1~3はサドル部分の温度を指示しており、スポット4は屋内に入る部分に配管の為に開けた外壁の穴を隠すステンレス製の板です。
配管の赤い部分は、画像では示していないですがおよそ7度くらいです。
これを見ると、スポット1のエルボ近くのサドルの温度が非常に低く、しかも配管も暗い青になっています。
スポット3の近くの配管に緑色の部分が見えますが、これはサドルを伝わって冷やされているのだと思われます。
という事で、サドル3カ所とエルボの部分の保温をして様子を見る事になりました。
しかし、なぜキッチン側の配管のサドルが全て冷たいのでしょう。
洗面所の縦配管にも1つサドルがあるのですが、こちらは配管と同じくらい温かくなっています。
キッチン側の外壁の温度が低いことがサドルの温度が低い事と関係しているのかもしれません。
この外壁の裏側にはシステムキッチンがあるので、内壁が温まりづらく結果外壁も冷たいままと考えられます。
断熱性能の観点から考えると、この住宅は築40年を超えるプレファブ住宅で、キッチンのリフォームの時に外壁パネルを開いてみていますが、ほぼ無断熱に近い状況でした(お客様との打ち合わせで断熱改修は行わない)。
その為、洗面所は屋内から熱が外壁に逃げているので外壁面が暖かく配管のサドルもま温められていると考えられます。
一方キッチンの方は、システムキッチンが邪魔をして屋内の熱が外壁にまで伝わっていません。
という事は、この部分の壁は断熱性能が高いとも言えます。
高断熱住宅で屋外の露出配管は、外壁面が冷たい為、断熱性能の低い住宅よりも凍結の危険が高い。
そういう事になるでしょう。
高性能で長寿妙な住宅が今後どんどん増えてきます。
長寿妙な住宅は、将来、配管の更新は避けては通れません。
現在、鉄管で配管されている給水給湯管については、錆により水量が減り更新する工事が行われますが、殆んどは既存管はそのまま残し、新たに露出にて配管する事になります。
高断熱住宅の場合、後から外壁に穴を開けて配管する事は、断熱性能の部分的な低下だけでなく、湿気が壁体内に入ってしまうので結露の危険性が高まりますし、露出配管は凍結の危険性が高いので、勧められません。
軽井沢で以前、見学させていただいた工務店では、配管の凍結を防ぐ意味もあって基礎断熱をしているとおっしゃっていました。
地中の配管は凍結の心配は少なく、屋外に露出した配管が凍結してしまうので、地中からそのまま基礎断熱を施された床下に入れてしまえば、そこは屋内のなので凍結の心配は無くなるという事でした。
床下空間を基礎断熱で屋内として、高さも高く取る事で将来の設備の配置替えや配管の交換にも対応できるようにしたいものです。
と言う感じに、導入からなんとなくよく分からない流れで、別の話になってしまう記事が今年も多いと思いますが、よろしくお願い致します。
プロフィール
埼玉県鴻巣市で創業40年。 地域に根差し、お客様にとって最適な工事を提供出来るよう心掛けています。
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